駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

何だか暖かいのに寒い

2016年12月22日 | 医療

       

 三寒四温というのは冬から春への陽気の変化を言ったものだったが、今は秋から冬への季節の移ろいにも四寒三温で使えそうだ。今朝は曇っているせいか寒くない。そのせいか患者さんの動きも不安定で、昨日は十二月半ば過ぎにしては暇だった。

 尤も、それには一年ほど前近くに出来た内科医院の影響も少しありそうだ。同じような距離に整形外科が出きた時は全く影響が無かったので、競合とはそうしたものかと実感している。勿論、大歓迎というわけではないが、時に会食などをして仲良くやるようにしている。困った時は助け合うのが同業者で、表では立派なことを言っておきながら裏でイジメに掛かる某先生のようなことはしたくない。

 一年が経つのは早く、あっという間だが、早く感じても変化ないわけではなく、少しづつだが世の中は変わり、身近なことでははっきりと個人医院の経営環境は厳しくなっている。総合病院と在宅医療に力を入れ、薬品メーカーと個人医院には厳しく当たるのが、医療費抑制を図ろうとする厚労省というか背後の財務省の作戦なのだ。確かに国の財政は火の車だろうから抑制政策に一定の理解はするが、それならば正直に医療費の自己負担を増やし、濃厚な診療は削ると、国民に厳しいことを言って戴きたい。

 これから個人医にとって職員の給与賞与を増やすのは、困難というか不可能だ。どうしてもと言うのなら、自分の給与を減らさねばならない。十年据え置きの自分の給与を減らすのは、難しい相談だ。身勝手かも知れないが、他社の社長の給与を減らすのには理解を示せても、自分の給与となると余程のことがないと減らしにくい。そう愚痴りながらも、数年先には減らさざるを得ない状況になりそうだ。

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