駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

手先の技術にはコツも

2018年01月21日 | 診療

 

 私は半世紀近く前に、と言っても昨日のことのような気がする、研修医となり医者の修行を始めた内科医で、今のように外科系の科を回っておらず、外科的な修行は皆無なのだが、それでも採血点滴などの他に肝生検、骨髄穿刺、中心静脈栄養・・などの多少侵襲のある手技の経験がある。

 自分の手技の評価を自分でするのは難しいが、上手な方だったのは確かだと思う。少なくとも手際が良いというか早かったのは確かで、付いていた技師や看護師が「早い」と驚いていた。今は五感が衰え、多少腕が落ちたが、医院の中では採血はAさんの次に上手い方だと思う。

 採血点滴など、内科医にさほど重要ではなさそうで、第一線では以外に重要なのだ。患者さんに何度も痛い思いをさせないというだけでなく、急変時や末期の症例では上手く点滴が入るかどうかが、運命の分かれ目のこともある。

 では、自分が手先が器用かというと、やや器用程度だと思う。遊び仲間ではG氏やF氏の方が器用で、器具の組み立てなどとても敵わない。尤も生身の人間と器具機械では、そのままは比べられないかもしれない。

 静脈確保に一番重要なのは実は眼でなくて触感で、人差し指の腹でそっと探るのがコツなのだ。それと全体を俯瞰というか患者の全体像を把握する力、あとはここだと思ったらさっと刺す決断力なのだ。勿論、一刺しには簡単そうで十分な経験が必要で、皮膚の厚さ硬さ血管硬さ柔軟性などを考慮した力加減が必要だ。とまあ書いてみたが、得意不得意もあるし実地でなければ教えられないし、微妙なところだ。自分がまずまずなのはN先生がきちんと教えてくれたからだ、本当に感謝している、中には意地悪な先輩もいたんだから。

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