駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

posttruthの時代を生きる

2018年02月17日 | 小考

 

 別に数えているわけではないが、警察官の不祥事が多い。酔っ払い運転を取り締まる警察官が酔っ払い運転をしている。警察官も人の子の酌量を大きく通り越しては、警察は大丈夫だろうかと心配になる。

 左川国税庁長官の虚偽答弁と口を滑らす財務相、後で取り消しても遅い、党内で議論をと言いながら率先して自分の主張を力説される首相、同列には論じられないかも知れないが、箍が緩んでいるのではないかと思う。

 posttruthという風潮もここまで拡散すると、一体何が本当なのか、何を信じればよいのか分からなくなってしまう。情報が多すぎて咀嚼しきれず、考えるのが億劫になって流される状況は洪水に似ている。

 魚籃観音は本物だけを救い上げる網を持っておられるそうであるが、水ならぬ情報の洪水でもその網は有効だろうか、ひとつ濁世に網を打ってrealtruthを拾い上げられないかお願いしたい。

 ああ言えばこう言う、あの時あなたは**をしたと政治家の討論が痴話喧嘩のようで、内容ではなく謝った方が得と判断した時だけ謝る戦略が透けて見えてしまう。

 なんだかなあとつぶやきながら、自分のtruthは自分の家族と自分の仕事。診療は真っ当にと思いなしている。漸くインフルエンザも峠を越したようだが、まだまだ寒くしばらくは忙しい外来が続く。

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