駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

専門知識にも色々

2019年03月04日 | 診療

    

 

 しばしば患者さん(多くは女性)に、専門外の他科のことを聞かれる。不思議なことに小児科や婦人科のことを聞かれることは少ない。その他のことは頭の先から足の先まで、膝の水を抜いたが大丈夫か?、この薬(皮膚科で貰った)を塗ってもかゆみが取れない、困る。耳鳴りが治らないので困る(耳鼻科では相手にしてくれない?)何とかして欲しい。頭が痛いので脳外科で写真を撮ってもらい異常ないと言われたが頭痛は治らない、何とかして欲しい・・。

 受診したところで説明治療を受けているはずだが、私の所に来て確認?質問される。確かに私は広い知識と経験を持っているがそれは浅いもので専門家には敵わないし、中々同業者の批評はしにくい。その先生の方針で宜しいのではないでしょうかと答えることが多い。

 どうして私に聞くのと問い返すと、ここを頼りにしているからとか信用しているからと答えて下さることが多い。有り難いことだが、専門家の意見を差し置いて何か言えることは少ない。それに詳しいことが分からないのに安請け合いもできない。唯まあ、時々はちょっと変だなと思うことはあるので、其処ではなく彼処に行ってごらんと言うことはある。専門的な知識は十分ではないが専門家の知識は十分持っている。二十年前、今ほど不妊治療が前面に出てきていない頃、中々お子さんに恵まれず煮詰まって辛そうな患者さんに此方に行ってごらんと勧め、お子さんが出来大変感謝されたことがある。まあたまたまだった気もするが、役に立てて嬉しかった。こんなに大きくなりましたと賀状を戴くのでよく憶えている。もう大学生、そのうち孫の報告が届くかもしれない。

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