駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

寒いなあと声に出すと

2018年02月09日 | 小験

 今朝も寒かった。ほんの僅かに一昨日よりは暖かいかもしれないが、思わず寒いなあと口にしていた。テレビで痛いの痛いの飛んで行けと母親が子供につぶやくコマーシャルがあった。それは世界のどこにもあるおまじないのようで、いろんな言葉で優しく囁かれる場面が出ていた。

 そうして言葉にすると痛みや辛さはいくらか軽減するものなのだろうか。つい暑い寒いと言葉に出してしまうが、そうするといくらかは辛さが和らぐのかもしれない。尤も、必ずへそ曲がりが居て冬は寒いのは当たり前とか今度暑いと言ったら罰金だなどと、偉そうに嘯く。唯、暑いのにも寒いのにも強い人は稀で、冬は寒いのは当たり前、これくらいはかえって気持ちがいいと言う患者さんが夏になると俺は暑いのには弱いんだと犬のようにはあはあと肩で息をしている。

 おそらく言葉には辛さや苦しみが和らげる力があるのだろう。採血や注射の時にはちょっと痛いですよとかチクっとしますよと言う。これは予め予期させることで急に動かないようにするためだが、痛みを和らげる効果もある気がする。

 注射の場合には上手い下手があり、私の場合はお世辞もあるかもしれないが、痛くないと褒めてもらえることが多い。注射には逡巡は禁物でそっとやれば痛くないわけではなく、針を刺す瞬間は思い切りよくグサッとやらないと駄目、注射は一定の速度でややゆっくり打った方が痛くない。針を抜く時も刺す時ほどではないがさっと抜いたほうが痛くない。そうして必ず説明の言葉を添えることが大切。

 実は針の切れ味も重要でNよりもTの方が良いのだが、値段がちょっと高いのが玉に瑕。

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