駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

孤独死は少なくない

2019年01月11日 | 小考

       

 

 今朝は少し寒さが和らぎ、手がかじかむほどではなかった。高々3,4度Cの違いだと思うが、楽に感じる。

 一般の方は孤独死をどの程度身近に感じておられるだろう。私の所には孤独死で年に一二回警察から問い合わせがある。所持品を調べて当院の診察券が出てきたから、通院歴を知りたいという。数年前に二三回風邪で掛かったくらいでよく顔も思い出せない患者さんや最近来なくなったねと気にしていた患者さん達で、殆どが一人暮らし、ひっそりと亡くなっているのが見つかったのだ。

 地域によってかなり違うかもしれないが、当院の独り暮らしの患者さんはかなりの数に登る。統計を取ってはいないが、慢性疾患で通院している中高年では同居人を確認しているので、独り暮らしかどうかは把握している。まあざっと百人はおられると思う。家族とまではゆかないができるだけ力になれるように気を配り、独り暮らしが難しくなってきた患者さんには介護認定を申請させたり包括支援に連絡して様子を見て貰ったりしている。町内会がうまく機能している所では、そちらから役所に連絡が入ったりするようだ。

 独り暮らしにはいろいろな理由があり、中々支援や助言を受け付けない方も居られ困惑することもある。高齢認知で独り暮らしが難しくなった時は、最終的には縁を辿って甥ごさんや姪ごさんなどの援助を依頼し施設入所になることが多い。日本ではあちこちから手が差し伸べられ、孤独死を防ぐシステムができていると思う。それでもひっそりと誰に看取られることもなく亡くなられる方もおられる。死ほど私的なことはないので、私の好きなようにするという考え方もあるかもしれないが、死が残された者や社会に受け入れられるには死亡診断書というものが必要だし、死者を弔うことは人間を人たらしめている根源的な儀礼で好きにしてくれというのは難しいと感じている。

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