駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

思わぬところが見えてくる

2020年03月29日 | 小考

              

 

 今朝は異様に冷え込んだ。冷たい雨に桜も縮こまっているように見える。

 天気予報がよく当たるようになった。五十年前は当たらないの代名詞で、昨日の残り物も天気予報と唱えて食べれば大丈夫と言われていたが、この頃は一週間先まで大体当たるから凄い。しかし、天気を変えることは出来ないから目まぐるしい寒暖差の中で、なんだこれはとぶつぶつ言いながら奥から上着を引っ張り出して羽織っている。

 天気予報がよく当たるようになってから、気候が不安定になった気がする。温暖化をもたらした科学技術で天気予報の精度も上がったわけで、科学の二面性がよく分かる。尤も、科学それ自体に咎はないわけで、使う人間側に問題があるということになる。

 心底の善男善女は希有で誰しも程度の差こそあれ色々問題のあるものだが、悪知恵の働く奴は尽きることがなく、東京都の外出自粛に乗してお年寄り宅に電気工事を装う訪問盗賊が出現しているそうだから呆れる。五右衛門は当然と笑っているだろうか。新型コロナの陰でこれで一儲けという輩も居る。

 これは別に悪事ではないが、新型コロナで浮き上がる国民性社会の仕組みは格好の研究対象になると思う。新型コロナの広がり方死亡率が国によって随分違う。日本は未だに東洋の謎の国らしく、首相夫人が自粛の目をかいくぐってレストランでお花見会を開いても、爆発的な流行は押さえられ死亡率も低いのが、アメリカのジャーナリストには理解できないようだ。尤も日本人の私にもよく分からない。嵐の前の静かさでなければよいが。

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