駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

張栩九段、捲土重来

2018年11月04日 | 趣味

             

 

 張栩九段が井山六冠から名人位を取り戻した。足かけ十年の捲土重来、快挙だと思う。好きな棋士なので嬉しい。一時は七大タイトルすべてを制覇するグランドスラムを成し遂げたが2009年若干20歳の井山に名人位を奪われ、以降井山に勝てなくなり2013年には無冠となっていた。弱くなったとも言われ、ご本人も色々悩まれたようで一時一家で台湾に帰られていた時期もあった。

 最初から張栩さんのファンという訳ではなく、最初NHK杯で見た時は尖った感じで特別好感を抱かなかった。小林泉美さんと結婚された時もえっ何でと意外なカップルの感じがした。小林泉美さんも女流としては超一流、一般棋士としても一流の実力の持ち主と知ってはいたが、生真面目過ぎて特別ファンというわけではなかった。

 泉美さんは張栩さんが台湾に帰りたいと言うと二つ返事で同意し、プロ棋士を休業し彼を支え子育てに専念された。これに痺れ、お二人のファンになってしまった。今は一家で日本に戻られているが、この転地が今回のタイトル獲得に繋がっていると思う。独りで出来たわけではない、背後に人間の思いがある。

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