掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

「旬遊」の記事

2007-03-30 13:35:18 | 告知
昨日、創刊(2003年6月号)以来ず~と購入している(年間4回の発刊される、大人のタウン誌とでもいったところでしょうか・・)旬遊しゅんゆうを購入を致しました。
その中の「ビストロ&ワインな店」の項に、17・18年前、ワインの会である方を介してご紹介して頂き、それ以来のお付き合いの、三友智代さんが載っていらっしゃいました。(写真向かって右が三友さん)
彼女は、私よりちょっとお姉さんで、今回は、彼女が経営しておられる「モンキュール」という、立ち飲みワインバーのお店が雑誌に採り上げられていました。三友さんは、この店を始められる前は横川駅のすぐ側に有る酒販店「ミトモ」をされており、(勿論、現在もバリバリにやっておられます)7年前から、「モンキュール」を酒販店のすぐ隣に建てられ、現在酒販店とワインバーのマダムという2つの顔を持っておられます。一度だけお店の中を見せてもらった事が有るのですが、とても可愛いセンスの有るお店でした。現在は、益淵さんという女性のシェフの方とタッグを組んで頑張っておられます。
先ごろ広島アンデルセンで開催された、「ワインまつり(広島酒販青年会主催)」では「ワインのいろは」というセミナーを後援される位、ワインに精通された方です。
お店は、広島市西区横川新町2-7(休日は日曜日・第3月曜日)TEL(082)233-0873です。横川駅を降りてから、すぐの道路を右に徒歩数分(150m位)の足場の良いとこに有りますので、是非お出かけしてみて下さい。
また、それから読み続けていると、またまた知り合いの方のお店を発見そのお店は、八丁堀(東急ハンズとYMCAの間位に位置する)に有る西洋小料理店「ひろっぱ」というお店です。
オーナーシェフの(イケメン)早川賢次さんは、近年居酒屋いぶしぎんの小牧さんを介し、知り合いに成り当店にも何度か来店して頂いていて、現在もドイツビールを買って頂いております。
お店は、昨年11月にオープンされたばかりで、新婚の奥様と2人で切り盛りされています。(可愛らしい奥さんで、只今妊娠中・・・まだお店に出ておられました)そんなに広い店では有りませんが、お客様に目が届く清潔感溢れる、楽しくなる様なお店です。東京の老舗フランス料理店での修業経験と、広島の某お店でも色んな経験を積んで独立されました。食への高い意識から素材も地の物にこだわり、有機栽培を行う農家や牧場などを訪ね、自分で素材を吟味して使用されています。とえらっそうに言ってますが、まだ、お客で行った事が有りません・・・早く行かなくては・・・・
こうして皆さん知り合いの方が頑張っているのを見ると、応援したくなりますし「俺も頑張らなくは・・・」と大変刺激に成ります。お時間が有ったらお出掛けに成ってみては如何でしょうか。




時を越えて

2007-03-26 19:10:57 | 出来事
地元「亀齢酒造」の前杜氏「故・西垣信通」(現杜氏 西垣昌弘さんお父様)のお酒を、広島の居酒屋「いぶしぎん」の小牧さんが持っていらっしゃり、「そのお酒を現・杜氏の西垣昌弘杜氏と一緒に飲む会をしましょう。」とお誘いを受け、楽しみにしていたところひょんな事から、この会を我が家でやる事に成り(以前は亀齢酒造でやる予定のようでしたが・・・) 、昨日行われました。
参加メンバーは、亀齢酒造から西垣杜氏と、杜氏の右腕(醪管理を任されている)若き蔵人、森さんと、名物営業の上田さん・居酒屋「いぶしぎん」のご主人、小牧さんと従業員の鈴木さん(別名 鯨韻亭馬笑九師匠げいいんてい・ばしょくししょう)・いぶしぎんのお客さんの植木さん・そして同業者で、いつも仲良くして頂いてる船越の酒販店、丸本さんでした。
肝心のお酒の方は、故西垣信通「山田錦・特別純米原酒14BY(常温放置)」(精米歩:合60% アルコール度:17度以上18度未満 酸度:1.8 日本酒度:+4 使用酵母:自家培養 原料米:山田錦)で、弱冠ひね香は有るものの許容範囲内それどころか、ひねかを上回る確りと腰の座った印象のお酒でした。また燗酒にするとさらに存在感を増し、切れの良い酸がまだまだ健在で、(ラベルに表示されている酸の数値1.8より、それ以上に酸を感じました)余韻も長く、奥歯に残る適度な辛味が何とも言えない味わいで、食が進むいいお酒でした。昨日誰かが言ってましたが、「歳取りゃ~多少シミなんかは出るが、それ以上に艶っぽくなって魅力的よね~」うんその通~り
今回の様にこうして、もうこの世の中に居られない方の、酒を、どうだこうだと皆で言いながら飲ませて戴ける、この幸せと不思議さ・・・・。日本酒の奥深さ有り難さを、再認識させられた時でした。西垣杜氏と森さんは、まだお仕事が有るらしく、1時間半くらいでお帰りに成りました。「おやつぁん今度はゆっくり呑みましょう」
その後、山田錦特純18BYのタンク違いの2本を呑み、次に亀齢辛口純米18BY火当てを燗で・八九17BYを割り水燗で頂き・強力も・・・・。と、どんどんお酒は進んでしまいました。
正午から始まったっこの会も、小牧さんのお誘いで、夕方には竹鶴の石川杜氏も参戦され(家が近所なもので)、夕方以降は、また違った意味合いの会に成って参りましたが、皆楽しい1日を過ごさせて戴きました。両杜氏お忙しいところ、本当に有難う御座いました。



蔵見学・付録

2007-03-22 22:00:15 | 出来事
先日竹鶴にお伺いした時、蔵人の皆さんが休憩する部屋でお茶を頂きながら、石川杜氏に「この漫画の絵・・」とビックコミックオリジナルなる漫画を見せられました。その中の「蔵人(クロード)」という漫画(日本酒を題材にしたもので、夏子の酒を書いた尾瀬あきら氏の漫画)の挿絵の中に、日本酒をテースティングするシーンが有り、そこに描かれているテースティングルームが何と竹鶴のテースティングルームと瓜二つ・・・。しかも何と「吐き」(テースティングしたお酒を吐き出す器)まで同じ・・・。



















上の写真が、ビックコミック「蔵人(クロード)」に載っていたテースティングの風景















これが竹鶴のテースティング場風景












首にかけられた、成分表も・・・・・・・・・。
フィクションなので「尾瀬あきら」さんが、色んな蔵を回って素材を集め、それが物語りの蔵元(架空の蔵元さん)に成るのでしょう。玄関はA蔵元・もと室はB蔵元・仕込蔵はC蔵元を参考にといったふうに、それを一つの蔵元として描かれるのでしょう。しかしビックリしました。


蔵見学・その2

2007-03-21 17:35:25 | 出来事
3月18日(日曜日)の午後からは、福山市神辺の「天寶一」さんに行って参りました。「天寶一」さんと当店の取引は、昨年の3月からのお付き合いです。造りにも参加される村上社長は、とても熱い情熱の持ち主で、「がちんこ」で酒と向き合う若き経営者です。
私自身も、社長の酒に対する向き合い方・情熱が大変参考に成っており、また励みにも成っています。
3月もこの時季は「甑倒し」になっている蔵が多い中、ここではまだ「で~ん」と甑が座って(普通酒の仕込のようですが)まだまだ蒸米を造っていらっしゃる様でした。村上社長に伺うと「甑倒しは来月でしょうね~。何やかんやで、落ち着くのはゴールデンウイーク頃ですかね~」と言う答えが返って来ました。長・・・・・・
それから蔵の中を案内して下さり、何と麹室では麹米も揉ましていただきました。(左列・奥から二番目が私)
小牧さんもしっかりもみもみ(バンダナをしているのが小牧氏)
何とも弾力の有る米で、米の蒸上がりに厳しい目お持つ村上社長のこだわりを感じるものでした。話の中で社長は、「うちの酒は、食中酒です。どんな料理にもアジャストするご飯のような存在が理想なのです」と言うお話をされました。これはくしくも午前中お邪魔した竹鶴の石川杜氏もその様な事を常々言っておられ、正直言って全く個性の異なる蔵元さんから同じ様な事をお聞きし、ビックリするっと共にお酒に対する一つの方向性を見たような気が致しました。

その後きき酒をさせて頂きました。中でも社長一押しの貯蔵酒「兵庫県特A地区産・山田錦純米17BY(平成17年度醸造)生酒80」(精米歩合80%)は非情に旨味が広がり、後口も心地の良い余韻が長く、まさにどんな食事も受け止めてくれる、オールラウンドのお酒でした。アルコール度:15.3 酸度:2.0 日本酒度:+5 使用酵母:協会9号1,800ml税込小売価格¥2,520中途半端な温度態より60℃前後の燗が良かったです。他にも当店ですでに店頭に並んでいる「雄町純吟生」「八反錦純吟生」「山田錦純吟袋吊り生」もきかせて頂きました。山田錦袋吊りはまだ若さは有るものの、しばらく置いておくと旨味が開いて来てバランスが良くなり楽しみなお酒でした。「千本錦純米」は通常火当てで出荷されますが生で頂きましたが、切れ味と旨味のバランスが良く安定感が有り、火当て出荷が楽しみです。また岡山産の雄町を使った純米も、切れがよく熟成が楽しみなお酒でしたし、何と「酵母無添加・生もと」も造っておられ、ナチュラルな味わいで味乗りはまだまだこれからですが、奥底に有るかすかな味わいが、可能性を感じる1本でした。今年も何とも強力で、楽しみなラインナップが増えましたので、是非お試し下さい。


蔵見学・その1

2007-03-20 22:13:24 | 出来事
先日の日曜日、広島市内の居酒屋「いぶしぎん」のご主人・小牧さんと蔵見学に行き、午前中は「竹鶴」午後からは「天寶一」へ行って参りました。
特に「竹鶴」は2月に一度個人的にお伺いして、同月21日には、京都の居酒屋「夢庵」さんのご希望で、ご案内かたがた二度目の訪問と成り、昨日の見学で、3度目の訪問と成りました。(まだ行きたいけど行けてない蔵も有るのに・・・)本当に今年はご縁が有りました。
竹鶴では、丁度「にごり酒」(雄町純米にごり・凶暴6号系?酵母の精米歩合65%)を造る作業をしておられ、仕込タンクから醪をホースで抜き取り、半切りの上に枠の付いた網の親分の様なものを置いて、醪を濾しおられました。(その時に不純物も取り除かれます)そうすると濃厚な澱が半切りに溜まって行きます。

仕込タンクの「のみ」にホースをセット

半切りに「枠付き網」(名前が分からない)の親分をセット

いよいよ醪がホースをつたって出てきました・・・ドバドバ醪を裏漉しする様に網の上で擦りながら、濾されて行きます。その時不純物が混じっていると取り除かれます。

濾された醪を別のホースで吸い取り、仮の貯蔵タンクに移されます。

ホースで吸い取った醪を仮の貯蔵タンクに・・・・。なぜかセピヤ色の写真で石川杜氏を載せて見ました。カッコエ~

この濾された醪と同じ醪から絞った通常の雄町純米と、先ほど裏漉した、この濃い醪を合せて「にごり」が造られるそうです。
初めて、こういった作業を拝見致しました。また、気に成っている「生もと」も順調で、今後が楽しみなお酒に成っています。
何回行っても蔵元さんは、新たな発見や現場の貴重なお話が聞けて、大変ために成ります。もう少しお仕事が残っておられる事でしょうが、石川杜氏を始め蔵人の皆さん本当に半年間お疲れ様でした。

尚、午後からの天寶一訪問は「蔵見学・その2」でご報告いたします。