Aruiのスペース

自分の身の回りで起こったことの記録であったり、横浜での生活日記であったり・・・です。

静かに時は流れた

2015-06-18 10:57:34 | Weblog

静かに時は流れて  2015-06-18

認知症の通訳は初めてなので緊張
しつつ患者のところに行った。私
と同い年の男性だと言う。私が挨
拶し終わると「○○さーん、通訳
さん、お入りください。付添いの
方は待っていて下さい」と声が
かかり、2人で診察室に入った。

先生はニコニコ笑いながら、少し
調べさせて下さいと言った。Dr.
私の言う通りに言ってください。
5,1,4,9.彼5,1,4,9.Dr.8,2,5,3,9
彼8,2,5,3まで答えたが9を間違え
た。ニコニコ笑いながら間違えた。
先生は笑いながら良いんですよ。
じゃー次行きましょう。と、さっ
きの数字を言い、逆に言って下さ
い、と言った彼は一瞬とまどった
ので、私がreverse,or,oppsit or
adverseと言った。彼はやろうと
したが、出来なかった。

彼は手を大きく広げて笑い、先生
も笑い、、私も笑った。Dr.では、
知っている野菜の名前を出来るだ
けたくさん言ってください。私
Please say the name of vegita
bles as many as possible. 彼
キャベイジ、レタス、ブロッコ
リー、だいこん、にんじん、間
を置いてから、おいもと言った。
私はその瞬間、この人が日常生
活で日本語を喋っていると直感
した。その後も質問は続き、彼
も一生懸命に答えた。答えられ
ないとニコニコし、先生も良いん
ですよーと笑い、私も出来るだけ
判り易い英語で通訳し、それでも
彼が答えられないと、ただ笑うし
かなく静かに時は流れた。

休憩の時私はWhich is easy for
you to speak in English and
Japaneseと聞いた。彼は少し考え
てから、ニホンゴと答えた。私は
先生もこのことに気づいていたに
違いない。でも英語で聞いたら、
彼の反応が違うかもしれないと
思い、私を呼ぶ手配をしたのだろ
うと思った。良い先生だぁ。

私の仕事は終わった。彼と付添い
の人と一緒に患者相談室に行き、
今日の報告をし、さよならの挨拶
をして病院を辞した。