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自分の身の回りで起こったことの記録であったり、横浜での生活日記であったり・・・です。

外国人が病気になったら

2012-01-04 12:12:11 | Weblog
外国人が病気になったら        2012-01-04

話を神奈川県内に限ったとして、県内に住む外国籍
住民や旅行者が病気になったり、怪我をした時、どう
すれば良いか?日本語に不自由しなければ、近くの
病院とか診療所に行けば良いです。

問題は日本語が不自由、日常会話は出来るが医者
や看護師の言うことが判らない時にどうするかです。
こうすれば良いですと言う仕組みは有りません。

神奈川県にはMICかながわと言うNPO法人が有って

http://mickanagawa.web.fc2.com/

そこにはボランテイアの医療通訳が登録されていて、
県の医療通訳派遣事業に入っている病院からの依頼
に応じて医療通訳を派遣しています。そのための通訳
者を任用し教育しています。更に病院からの派遣要請
を電話で受け、要請の内容に対応できる通訳を登録さ
れてる通訳の中から見つけ出し派遣を手配するコー
デイネーターも確保し教育しています。これには膨大な
資金が必要で、これを維持するために県は予算を投入
しています。横浜、川崎と言った特別市も分担金を支出
していますが、MICかながわは大赤字です。

決して無駄な経費を払っている訳ではなく、必要な
経費を支払っているだけで赤字なのです。上で
こうすれば良いですと言う仕組みは有りません。と書き
ましたが、この仕組みで一度でも病院に行った外国籍
県民はもう判っているから良いんですが、これを知ら
ない外国人が急に病気になると困ります。MICに電話
しても、MICの事務局ではそれに対応する人員を持っ
ていません。

現実にはどうなっているかと言えば:仮に外国人が
MICの電話番号をなんらかの方法で知って電話を
かけてきた。MICの事務員は日本語でその外国人が
どこに住んでいるかを聞き、その近くの「医療通訳派遣
制度に入っている病院」の名を教えて、そこに行くよう
に答える。そしてその病院で、外国人患者が「通訳が
欲しい」と頼むようにと教えます。

このように面倒くさい訳ですが、これを外国語で対応
するのは至難の業です。まず、何国人が何時病気にな
るか判らないので何語の電話受け人をどのように配置
するのか手配が大変です。お金が大変です。事務所
電話回線、人件費等々。通訳の方も何語でも任せな
さいと言う訳ではありません。スペイン、中国、英語、
ポルトガル語は大概大丈夫です。タイ、タガログもなん
とかOK、ベトナム、カンボジア、ラオスは難しいです。
通訳者が少ないです。韓国語は通訳者が居るのに、
需要が少ないです。

これからは、ミヤンマーとかモンゴル、など必要になり
そうな感じですが、本当に要請が来たら、県に報告し
て、予算措置をして、通訳者を任用して・・・と手順が
有りますからすぐには無理のようです。