あるBOX(改)

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曼荼羅Ⅱでシカラムータを見て来た②

2004年12月28日 | 生活
大熊ワタルさんは長髪のオッサンだった。
いや、格好良いオッサンでしたがね、帽子の似合う。

「どうも、今日は『大熊ワタルの吹きっぱなし』って事で・・・」などと御挨拶されてから演奏は始まった。

主に「ゴースト・サーカス」からの選曲が多かった気もするが、それもチリ伝承歌とか盛り込まれてるから、「トルコのトラッド」「東ティモールの曲」とか言われても、そこに入ってた錯覚を覚えてしまうのよね。しかも、みなシカラムータ風に昇華されてるし。

編成は、大熊さんがクラリネット、アヒルの口みたいなホイッスル、パフパフラッパ、小鉄琴など。
他にシンプルなトーンのエレクトリック・ギター、ドラムス、チューバ、トロンボーンの皆さん。
曲により、アコーディオンやチンドン、大太鼓、リコーダー、ベース、トランペットが参加。
リコーダーとチューバは兼任。チンドンと大太鼓も同様。ベースレスの曲もあり。
通りを歩く大道楽団にエレクトリック・ベースなんて元々ありワケないもんねぇ・・・。

ドラムが自由自在にリズムを操ってます。ジャズっぽく、レゲエっぽく、ロックっぽく・・・。

東ティモールの曲やった後、大熊さんは「独立の催しで演奏に行ったけど、向こうでも伝承曲は若い者に流行ってないね。みなヒップホップやロックを演ってた。でも、ロックバンドで凄いギタリスト居てね、まるで“村八分か“裸のラリーズ”かって感じで・・・」と語って一部の笑いを誘う。

客席から「そりゃ、山口富士夫じゃん!」と声が飛ぶと、「そう!山口富士夫みたいな・・・。いや~、ラリーズの魂は生きてるね!」と独り言のように肯く大熊さん。

そこでまた客席から「笑い」。笑ってるのはオヤジばかりだが(笑)。オレもそうだったが、村八分のライヴCDしか聴いてないのに良く共感したみたいに笑うよな。

やっぱり大熊さん、ルーツはロックだね。しかも“村八分”と“ラリーズ”とはね。
クリムゾンとかのプログレや、ZAPPAみたいなジャズロックも原点にあるだろうが、そこから始まって、より自らの日本人的ルーツに歩み出して「ジンタ」や「チンドン」に辿り着いたか・・・。

それらを昇華して、ロックともジャズともチンドンとも言えない音楽を創造・・・、長い道程だね。

「逝ってしまった篠田昌已の曲を演ります」「逝ってしまった大原裕の曲も・・・」
・・・そう言いながら大熊さんは、盟友の曲を演奏し始めた。

――続く

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