田中大樹-BLOG-

画家:田中大樹の雑記や展覧会情報などを紹介していきます

“操られていない”人形

2007年05月18日 04時22分18秒 | 雑記
今日は仕事では難なく徹夜での影響もなく
終えることが出来ました

今日は大学での演劇部の公演を鑑賞し
ほぼ仕事終わりの私でいつでも寝れる状況
なのに、公演では寝なかった
それも公演の内容が良かったからであろう
演劇部の学生さんお疲れ様でした



終了すると気持ちを入れ替えて
駅まで走った

全ての電車に対して
一本乗り過ごす
ホームに立つ私は
今出て行った電車を見送るかのように




電車と言う中の空間
眠気に襲われる

座る事を余儀なくされた私は
音楽を聴き、
車両の継ぎ目で横たわりながら
手すりを持ち
窓の風景を目で追っている

目がかすむと言う
段階を踏むわけでもなく
私は幾度か意識がなくなる

全筋肉が休憩するが如く
手を休められた操り人形のように
眠りの世界に入る

私は立っている
よくこういう時は鞄の手を離してしまいがちだが
今回はしっかり握られていた
本当ならここで目が覚めると言った
繰り返しが行われる

今私は優先座席の前に立っている?
寝ている
二人の老夫婦が荷物をかばいあいながら
座っている
その間目が合うことはない

“操られていない”人形の私。
そうしている間に老夫婦は下車する駅に
着いたようだ降りる準備で腰を上げる

そのときである
初めて目が合う

降りる際に私に向かって何かを発している
音楽で耳をふさいでいる私は
何を言っているのかはわからなかった
聞く耳を持つ間もないまま
降りて行った

ただこれだけは手振りでわかった


『座りなさい』


私はようやく
“操られていない”人形から解放される
本来ならば、
私が座らせてあげる立場であるのにもかかわらず、
私の妙な動きに何度か気にかけていらしたみたいだ

それから3駅で目的の終点に辿りつく
その時間5分
眠気も束の間、睡眠の世界に入る前には着いてしまった





眠気と戦ったわけではない
“操られていない”
操られていなかっただけなのだ

私は家に帰り、飯を食い
ベッドに体を任せて
眠りにつく・・・・・・・・・




また明日
“操られていない”人形になる予感を胸に抱えながら・・・



時間に追われながら・・・・・・