TEQUILA

2013-01-11 | 日記

              

最近、ナイトキャップにメキシコの蒸留酒・テキーラを少しいただくようになった。以前、NHKFMの番組で、美味しそうにしゃべっていたテキーラ・ファンの方がいたのを突然思い出したのだった。それで僕は酒屋の姉さんにこの “ ホセ・クエルボ ” を勧められたが、何でも世界で一番売れているテキーラだそうだ。

非人情に降り止まない雪の真夜中、束の間、この異国の BLUE AGAVE ( リュウゼツラン ) の甘い香りに酩酊するのである。アルチュール・ランボー ( 1854-1891 ) の 「 酔いどれ船 」 の航跡をたどり … 。

      

   見飽きた。夢は、どんな風にでも在る。

   持ち飽きた。明けても暮れても、いつみても、街々の喧騒だ。

   知り飽きた。差押えをくらった命。 ― ああ、 『 たわ言 』 と 『 まぼろし 』 の群れ。

   出発だ、新しい情と響きとへ。  

      [ 小林秀雄訳・ランボオ詩集 『 地獄の季節 』 ( 岩波文庫 ) から 「 出発 」 ]