美術館にアートを贈る会

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第3回スタディ「美術館・作家(作品)を選ぼう2」(要旨)

2018-08-23 14:40:43 | Weblog

第3回スタディ「美術館・作家(作品)を選ぼう2」

日時:2018年7月28日(土)13:30〜15:30
会場:ナレッジサロン プロジェクトルームCD
オブザーバー:加藤義夫氏(加藤義夫芸術計画室主宰、美術評論家、インディペンデント・キュレーター)

 

『作家(作品)提案を受ける(1)』

 

 

第3回のスタディでは、お二人の会員から美術館に贈ってみたい作家(作品)の提案を受けました。それぞれに、パワーポイントや動画を使った説明を受け、その後、オブサーバーの加藤義夫さんや参加の皆さんから忌憚ない意見交換を行うことができました。

 

【提案1】

山村幸則さんの作品「芦屋体操第一」(2012)と「芦屋体操第二」(2016)×芦屋市立美術博物館

 

<作品提案の理由>

山村幸則さんは、制作する土地を歩き、その歴史や現状を調査し感じとって作品作りをされている。また人と人のつながりを大事にされている。
2012年の作品は、芦屋市立美術博物館で開催されたアートピクニックvol.2「呼吸する美術」に出品されたもの。芦屋公園の松林でラジオ体操をする人々の姿を見たのが制作のきっかけとなった。また芦屋の主木である黒松にも、年配の木、壮年の木、若い木があることに気付き、家族を思いつき、家族総動員で作ることにした。親子だけでなく、おじいさんおばあさんも登場し、芦屋の山から海までの各所を、松の親子が体操をしながら巡る。
2016年の作品は、続編でギャラリー「あしやシューレ」の個展で発表されたもの。
芦屋のために制作された作品なので、ラジオ体操も第一と第二があるのでこの二つをセットにして、ぜひ芦屋市立美術博物館に贈呈したい。

 

【提案2】

米田知子さんの作品「震災から10年」×芦屋市立美術博物館

金氏徹平さんの作品「白樹脂がけされたオブジェ」×京都市美術館

名和晃平さんの作品「LIQUID」×京都市美術館

 

<作品提案の理由>

姫路出身の米田知子さんが1995年の阪神淡路大震災から10年後の2005年に芦屋市内を撮影した作品。何気ない風景の中に震災の陰が密かに現れる写真作品。2005年に芦屋市立美術博物館で『震災から10年』展で展示された。(その後、調べた結果、国立国際美術館が全作収蔵されていることが判明)

 金氏徹平さんは京都市立芸術大学出身で出身大学で教鞭を取りながら京都を中心に活躍する彫刻家。日常的に使われる物品を組み合わせたオブジェに白色の樹脂を被せることで、日常生活で目にするモノがオブジェとなり別の意味を持つようになる作品が代表作。最近は平面的な絵柄のボードやアクリル板を組み合わせたオブジェや、演劇の舞台装置から演劇の演出にまで活動範囲が広がっている。

名和晃平さんも京都市立芸術大学出身で伏見のスタジオ・サンドウィッチを拠点に世界中で活躍している。鹿の剥製や様々な物品に大小のビーズを貼り付けた作品が代表作だが、平面レンズを用いた立体作品やスチレンフォームを用いた巨大な彫刻、コンピュータによるドローイングや、最近では舞台美術にも活動範囲を広げている。2011年に東京都現代美術館で開催された『シンセシス』で展示されたシリコンオイルのバブルが次々にはじける作品を地元の京都市立美術館の現代美術棟に寄贈したい。
 

【オブザーバー加藤義夫さんの感想】

 

 

山村さんの作品は、芦屋の風景を背景に歴史を語り継ぐ町おこし的な意味がある。キャラクターがゆるキャラみたいなところもあるので、そこに親しみを感じる。

山村さんの作品は、芦屋でしか受け付けてくれない作品とも言える。

パフォーマンス(行為、アクションと当時は言っていたが)という点では具体美術協会と通じる部分もあるので、エッジが効いたというよりは、ゆるい感じで浸透させていくのは今の芦屋市民感情的には良いのではないかと思う。

パフォーマンスもいっしょに寄贈したらどうか。たとえば、年に1度は必ず体操するとか。そうすると忘れずに広がっていくのではないか。DVDだけでなく、芦屋体操をラジオ体操のように、芦屋に行ったらみながその体操をしているとか(笑)。

米田さんの作品は、震災というのは阪神間の人に傷としてトラウマがあることを取り上げた作品で、まだ芦屋の美術館には入っていないということならば、山村さんと米田さんの作品をセットでプレゼントしたらよいのではないかと思う。

ユニークな寄贈の仕方も良いのではないか。 現代美術はアバンギャルドなので前例のないことをやってみては?

【参加者よりの意見】

◯体操の映像だけでなく、スケッチと写真も加えたらどうか。
◯地縁を感じるものが良いのではないか。
◯現在進行形の作家の収蔵を検討するので、作家と直接やりとりできるのは楽しい。
◯多様性のあるアートのひとつとして残るのはありかと思う。
◯これは果たして美術館に受け入れてもらえるのか、そういうチャレンジもありなのではないか。

【まとめ】

「前例にない寄贈をしてはどうか」という提案に、活動の新しい展開に胸が膨らみました。これまでも毎回違う寄贈プロセスを踏んでいます。今回も何やら楽しみな動きになってきました。

 さらに次回(10/6)も、引き続き、作家(作品)提案を受けますので奮ってご提案ください。作家(作品)提案を広く募集します。

(事務局:奥村)

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