微睡みの祝祭

夢か現か、微睡みの中を彷徨う。
観たもの、想ったことをただただ漠然と書きとめています。

海街diary

2015-06-16 | chinema(日本映画)

映画を観た。

★海街diary:
http://umimachi.gaga.ne.jp/

調和と平和に徹した映画でした。
それ以外の脇道にそれるモノはいっさい描かないという完璧主義には
ちょっと感服したし、
ちょっとアザトイなとも感じたし、
出来上がった作品はすごく美しいなと感じたし、
しかしこれはちょっと危ないなとも感じた。

心地よく回る輪廻の世界観。
いい気分で酔わされたが、
これが監督のプロガパンダなんだと眼を覚ました。

一人の異母妹の突然の登場によって
自分たちでさえ気づかなかった心の傷に対して
しっかりと向き合えるようになってゆくという
いわば4姉妹の成長物語。

鎌倉が舞台であり、
鎌倉の風土をめっちゃ旨く利用しながら
4姉妹の閉じ切った心の闇と
明日に向けての成長の世界を見事に描いてくれる。
是枝監督の腕の見せどころではある。
もっと深く掘り下げると人間の心の明と暗が出てくるんでしょうが
それはしない、明の部分だけ。
監督が意識的にやり抜いているところに
描かれない真逆の危うさを感じた。

ところで、この映画の影の主役は、4人姉妹の父親なんですが、
どんな人だったんでしょうね。
姿も写真もみせてくれない。

映画に登場する男たちは
みんな人がいいんだけど、
何処か頼りなげで
存在感が薄く、
でも笑顔だけがはっきりと美しい。
この描き方が可笑しくて、、、、。
監督の素直な狙いが読み取れます。

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レボリューション6

2015-06-06 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★レボリューション6
原題:WAS TUN, WEEN'S BRENNT?
監督:グレゴー・シュニッツラー
音楽:ステファン・ツァッハリアス
撮影:アンドレアス・ベルガー
キャスト:ティル・シュヴァイガー、マーティン・ファイフェル 他
2002/ドイツーアメリカ映画

手製爆弾作っておきながら《遊びだった》はないだろうけど、時代の雰囲気はよく伝わる。
ドイツを東西に分ける時代、まだまだイデオロギーが世界を支配していた80年代である。
彼ら6人(グループ36)はりっぱなアナキストだった。
爆弾は作るし、治安部隊に対して、上階から、ションベン引っ掛けてたような映像もあったよね。
やりたい放題の活動である。
果たして思想的背景があったのかそれは怪しい?と思わせるほどコミックな映像であり、パンクっぽいスタイルだった。
なんとなく《いちご白書》を思い出した。彼ら6人の青春のさらに20年前の時代ではあるが、いつの時代でも若者たちに共通するのは、《モラトリアム的思考》である。

そして、彼らが作った手製爆弾が15年後、突然爆発する。
物語はそこから動き出すが、それぞれの人生を歩んでおれば、当然、考え方が変わる。
久しぶりに再会した彼らが、ぶつかり合いながらもしだいに青春時代の感覚を取り戻し、どんどんアバンギャルドになっていく姿が面白く、そしてついに、証拠隠滅のため、再び手製爆弾を作ることに。
火薬の入れ物が消火器である。
雪のような泡は消火器から吹き飛んだ泡。時々、映画の中で使われるファンタスティックな小道具。
火炎瓶づくりぐらいなら、僕のような年齢の者なら多少の経験者はいるだろうけど、さすが手製爆弾となると、よほどのアナキストでないとね。
なるほど昔は除草剤を使ったんだ。

最後のピンチは、運動家を苦しめた放水車で、警察の包囲網を抜け出すのはいかにもシニカル。
反体制活動とは遠く離れた内容ではあったけど、ラストの小気味良さはすがすがしく。
ドイツパンクは軽やかなリズムと繊細な響き。
理屈抜きにこれはいい。

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