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映画、読書などのメモ

アジャストメント

2017-08-06 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★アジャストメント
原題:THE ADJUSTMENT BUREAU
監督:ジョージ・ノルフィ
キャスト:マット・デイモン、エミリー・ブラント、テレンス・スタンプ、アンソニー・マッキー、他
2011/アメリカ

SFとはいっても、余りにも隔絶した、余りにもベターなお話に、あれよあれよとラストまで行ってしまった感じ。こんなに都合よく《運命の書き換え》が行われていいのかい?特にラストは腰砕け。でもこんなオメデタイ前向きなお話は嫌いじゃないが。《人生は自ら切り開く》

男子トイレで出会うこの二人。突然の《運命の出会い》である。突然二人は《これぞ運命》とひかれあうご都合主義が可笑しく、しかしだから運命なのでしょう。が、うーむ。

そもそもの混乱の原因は、「アジャストメント・ビューロー(運命捜査局)」という、訳の解らん組織の存在の描き方である。本来は神のごとく、閻魔様のごとくもう少し巨大な存在であるべきものが、なにやら何処かの地方公務員かのような役人風とういう描き方である。上司の命令でいかようにも変わるという《運命の儚さ》というか《運命のいい加減さ》が、一本筋の通らないヤワイ作品にしているのでは。などなど映画を見ながら勝手に余計な想いを巡らす。

そしてついにあるイメージに辿りつく。そう、これって、伊坂幸太郎さんの《死神の精度》の世界だ。そう、これって、ドラエモンポケットだ。マット・デイモンさん、ごめんなさい。