この前の日曜美術館、画家・石田徹也が取り上げられていました。
現在、足利美術館で展覧会が行われているとのこと。実物の作品にはお目にかかったことがないです。何年か前にテレビ番組で知ったのだと思います。最初見たときは、衝撃がありましたね。
改めて作家の情報を見てみると、若かったんですね~。ほとんど同時代の人。何となく作風から(蟹工船的?な…)もう少し昭和の人のように思っていました。画集の表紙にもなっている、飛行機人間の絵「飛べなくなった人」が印象的。その他にも、今回、番組で取り上げられていた作品を見ても、何というのでしょう…すごく象徴的に人間社会の哀しみ、のようなものを描いているのだけど、表現はきわめてユニーク。
写実的で、登場人物の表情もけっこう無表情なので、ちょっとコワイようにも思ってしまうのですが、今回、一緒に展示されているという、また最近本になったという、彼のアイデアノートを見ると、また違う印象を受けました。本当に絵が大好きで、しかも発想が豊かでユニークで、そのアイデアをすぐ絵にしたくって、そんな風に生まれた絵なんだな~、と。
番組では、この絵に共感するたくさんの人のメッセージが紹介されていました。でも、私は何となく絵が大好きだった彼を、現代社会に苦しむ人々、生きにくい人々の代弁者のようにはとらえたくないなあ、と思ったのでした。
実際の作品を見たら、きっとすごく力があって、衝撃(ホントに)をドンと受けるのじゃないか、と想像しています。展覧会で、ぜひ、たくさん見てみたいなと思いました。
日曜美術館の再放送は、来週10/6の夜8時から。