ムカデとことこ

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調和

2013-01-17 14:57:30 | ひとの幸福
究極の在りようは“なってきて、なってゆく”こと、そう思う。

“なる”という言葉は、

いろんな時間的空間的相互作用でそうなるという内容を表わす言葉だ。

鳶が空を飛べるのは、空がそこにそのように在ったから。

暴風雨だったら飛べないかもしれない。そんなんだったら飛ばないか・・・

誰かに傷つけられないでその日まで生きてこられたから、というのもある。

いろんなことがうまいこと重なってその瞬間そのように飛べるという現象になる。

うまくつり合い、全体がととのっていること。いくつかのものが矛盾なく互いにほどよいこと・・・

これが「調和」の意味だけど、

空飛ぶ鳶というその時の現象は調和している。

鳶が空を飛んでいる、そうなっている、そのことが調和していると言える。

それが成り立っているいろんな条件の一つでも欠けていたら、鳶のその姿はない。

けど、美しく飛ぶ姿だけが調和で、美しくない姿で飛んでいたら、

それは調和という姿じゃない、というのは間違いかと思う。


羽に何か怪我をしていたら、又別の飛び方をするという調和の姿だろうしね。

気流がちょっと違っても飛ぶ軌跡は違う、また別の調和の姿だ。


そのものがそこに在るという事実は調和しているからこそのもの。

調和のない現象は無い。存在しない。

よい悪い、美しい美しくない、は関係なく。


結構極端な例だけど、ヒットラー現象でもそれは調和したからこそ起こった。

ヒットラー単独でヒットラー現象が起こったわけじゃない。

周りの皆が彼を支持した。

あーなるまで誰もヒットラーを止めなかった。

無差別殺人、この前もアメリカの小学校であったけど、

むごい事件だし、心は痛む。けど、あの現象も彼単独の現象じゃない。

仏教でいえば、自性によって成立したことではない。

非常に不自然な調和の姿だ。

その調和になった条件の一つでも欠けていたらそれは起こらなかった。

見事なハーモニーでそれは実行されてしまった。

私を含めた幾千億の人類皆で小さな子供たちを殺した、と言っていい。
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