ぼくらのありのまま記

ぼくらは
こんな大人になりました。

富田涼都 「なぜ自然を守るのか?」環境社会学の視点から

2014-03-16 08:25:59 | ぼくらのありのまま記
最終話 できなくても言い続ける

最後は雑談。生きるとか旅の事とか。
今日で最終話です。
目次はこちら

たら
大学で福祉を専攻してて。
障がい者の自立支援とか。
そういう言葉がでてきて。

富田
うん。




たら
自立支援と言っても、自立したことないのに
支援もできないなと。それで働こうと思って
鮨屋を選んだんだよね。自立とか働くってことを知りたくて。
それで、いろんな人に話しを聞きたいっていうのもあって。

富田
そうか。
この前の授業で、
焼き畑のおばあさんのVTRを使ったんだけど。
そのおばあさんが「世渡り」って言葉を使うんだ。
人はみんな世渡りをしていかなきゃいけない。
私はこの宮崎の山の中で、「焼き畑」と,
自分が先人から培った来た知恵という遺産があるから、
「世渡り」していける。って。


たら
知恵と焼き畑のおかげで生きて行ける。


富田
そう。「生きる」ってことなんだけど。
世渡りが渋いなと思うのは「世」
っていうのは世間、つまり、
ひとりで生きるわけじゃないんだよ。
「世」は人だったり、おばあさんの場合は自然もそうだよね。
そこで生きていかなくてはいかない。


たら
「生きる」って言葉よりもぐっと具体的になるね。

富田
そう。産まれて来た以上「世渡り」をしていかなくてはいけない



たら
大学で勉強していた人間観って
「生きているだけで、価値があるよね、
生きているだけで素晴らしいよね。」
って基本はそこなんだけど。
「ただ、いるだけでいい」
っていうことを価値って思えるのはすごいなって。

富田
うん。


たら
ただ、それを仕事の中で当てはめると
全然うまくいかなくて。
バイトの子が何度やってもできないといらいらするし、
仕事として誰かとかかわると
「生きているだけでいいんだぜ」って言えないところで、
そこには「世渡り」が必要なんだって思った。




富田
難しいけど、それって、最期の最期まで、
「生きていることに価値があるんだぜ」
って言い続けることに意味があるんだよ。


たら
うん。

富田
そこ諦めちゃったらおしまい。っていう。


たら
うん

富田
でも現実にやろうったって無理がある。


たら
そうはいっても、
遅刻したら頭にきますよっていうことでいいんだよね。

富田
言い続けなきゃいけない事なんだけど、
なかなかできないよね。でも、できないからってやめない。
もっと、したたかになって、100点じゃなくても、
答えを出していかなきゃいけなんじゃないの??

たら
うん。

富田
それが大切なんじゃないの?
できなくても言い続ける。
その時時の答えをだしていくこと。
大変な事だけど、それが出来るって強いぜ。


たら
そうだね、100点じゃないけど、
そのときの答えをだして進んでいけばいいのか。

富田
批判されても答えを出してくって絶対必要なんだよ。
論文もそうだけど、答えはでてなくても、
納期までに、そこまでの過程で発表していかなきゃいけない。

たら
うん。

富田
大学でも脆い学生ってそこが脆いんだと思う。
期限までにどんなにチャチなものでもいいから、
形にしてレポートをだせない。精神的にね。

たら
傷ついても、恥ずかしくても期日には出せよ。って。

富田
そういうとこでは、考えないやつのほうが強いんだよね。
とりあえず出すやつ。そいつには
「お前バカだなー!!笑」って笑えるけど。
考えて動けない学生に書ける言葉はなかなか困るんだよね。


たら
そうか。声かけるのも困るんだ笑

富田
成功する事しかやってないってことは
挑戦もしてないってことだからね。
子どもの時のキャンプも、
今思い返せばそういう挑戦をやらせて、
「ばーか」って言われるような感じだったんだと思うよ。



たら
ちょっと話し変るんだけど。
ありのまま記つくりたいって友だちに行ったら。
会いたい人に旅をしながら会いにいって、
話しを聞いたりしてくるのって、
自殺する人がその前にする行動でもあるんだって笑

富田
うん。


たら
それも自分の価値観をつくってくれた
核の人に会いたいっていうから、ほんとに心配されて。

富田
ちょっとは心配にるかもな。
そういう意味では「生まれ変わりたい」んじゃないの?


たら
そうかもね、言われて気付いたけど。
生まれ変わりたいのかも。
変らないとだめだっていうのは思ってる。

富田
あのさー、羽黒山の山伏の話なんだけど。
山に籠って、一連の修行をして、帰ってくるときに。
山という異空間から、この世に帰ってくるときに、
「おぎゃー!!」って叫びながら、帰ってくるんだよ。


たら
へぇ。うんうん。

富田
赤ちゃんに戻る。つまり生き返ってくる。
山の中、あの世にいって生まれ変わって帰ってくるわけ。
たぶん、そういう欲求って他の人にもあるんだよね。きっと。


たら
うん。



富田
山伏じゃないけど、りょうすけは
それをやろうとしてるんじゃないかな。


たら
なるほどなー。そうおもそれはすごい発想だな。
へぇ。そうかもしれないな。

富田
自殺する人が巡礼するのも紙一重で笑。
その旅の生まれ変わりが成功だと思うよ。笑。
「旅は帰ってくるもの。」


たら
それだれかの本で読んだ!
でも旅の途中は楽だよ。
旅人っていう肩書きがあるじゃん。
東京にいたらただの無職だけどさ。


富田
まぁ、「旅」で逃げてるって感覚があればいいよ。
旅は必ず帰ってくるものだから。
俺も学生のころ沖縄、北海道、よく行ったけど
「放浪」している人いっぱいいるんだよ。
でも、生きて帰ってくるのが旅なんだよ。


たら
「沈没」っていうよね。
一ヶ月何千円で暮らせるような暖かい国にいって、
無気力になって、何年も帰って来らなかったり。

富田
それが一概に悪いとも言えないけど。
俺は、放浪や、沈没はできないなって。
おれは放浪者になりたいわけじゃないから。


たら
俺も旅だと思って帰ってきたいよ。

富田
それなら大丈夫だよ。
沈没とか、放浪に憧れてるんじゃないんでしょ?
それが確認できただけでいいんだよ。


たら
そうか。ありがとう。生きて帰ってきます笑。


静岡名産桜えびと生しらす。




これで終ります。
最後までありがとうございました。

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arinomamaki@gmail.com
今井たら竜介

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