議員提出議案 東村山市の「ビン缶及び不燃物処理の方法」に関する住民投票条例

2012年09月29日 | リサイクル
2012年10月3日(水)の9月定例議会最終日に議員提出議案第8号として、
東村山市の「ビン缶及び不燃物処理の方法」に関する住民投票条例の質疑が行われます。

提出者は、以下の通りです。

東村山市議会議員 奥谷 浩一・矢野 穂積・保延 務(議席番号順)

*条例案の説明・・・ 本市の「ビン缶及び不燃物処理の方法」に関し、市民の意思を確認し、以って、税金のむだ使いを防止し市政の民主的な運営及び財政の健全化を図るため、本案を提出するものです。

この議員提出議案、東村山市の「ビン缶及び不燃物処理の方法」に関する住民投票条例の特徴は、以下の第2条にあるように、(1)12億6300万円で新設か(2) 施設を新築せず、秋水園内の現存の施設を有効利用かの対案を示している点です。

(住民投票)
第2条 前条の目的を達成するため、次の各号の選択肢について、住民による投票(以下「住民投票」という。)を行う。
(1) 12億6300万円で、ビン缶及び不燃物処理のためのリサイクルセンターを新築することに賛成する。
(2) 施設を新築せず、秋水園内の現存の施設を有効利用することに賛成する。

*以下、対案である具体的な現存施設の有効利用の方法の説明です。

お金をかけずに、現存施設の有効利用及び市内の民間業者育成案

①不燃物の積み替え → 現在ペットボトルのストックヤードとして使用されている粗大ごみの破砕施設をそのまま利用

粗大ごみ処理棟の入ってすぐ右の所に大きな穴がふたつあります。

昔は、あそこに粗大ごみを放り込んで圧縮、それをベルトコンベアーで抜き取り作業をしていました。その後、破砕機にかけて細かく砕いていました。

とするならば、ベルトコンベアーの先に狛江市のような鉄製の箱を置いて、そのまま不燃ごみが入っていくようにすれば、パッカー車で運んできた不燃物のストックヤードがいらず、バッテリー式のホイルローダーで積替えをしなくていいはずです。

鉄製の箱をバッテリー式のフォークリフトで積み上げておいて、10トン車の荷台に積み替えるだけなら、まったく騒音は発生しません。

また、ビンの処理は、同じラインで不燃物が終わってからやれば、スペースが有効に使えます。

イメージは、粗大ごみ処理棟の中は、鉄製の箱がいっぱい積み上げられている感じです。


②ビン → (見出し画像のように)粗大ごみの破砕施設内で、狛江市のように鉄製の箱に色分けし、柄の長い金づちを使い、大きなビンを割る。(バッテリー式のフォークリフトで積む)

これからビンの処理事業を始めたいとの希望を持つ市内民間事業者に使用しなくなったリサイクル作業場のビン処理機械を無償貸与し、育成していく。

③缶 → 焼却炉東側の建物の中で、積み替え作業のみで売り払い。

これから缶の処理事業を始めたいとの希望を持つ市内民間事業者に使用しなくなったリサイクル作業場の缶圧縮機械を無償貸与し、育成していく。

収集方法は、当面現状維持(ビン・缶は別々収集)。

個別収集のコストを検討し実現可能であれば、狛江市のように家庭用コンテナ貸出し方式を採用を検討していく。

*以下、これまでの経緯です。

8月28日の臨時議会において、有効署名数5775名の直接請求による議案(第26号)(仮称)「秋水園リサイクルセンター」を12億円で建設することについて市民の賛否を問う住民投票条例が否決されました。

市長は、議案提案の中で、「住民投票は、リサイクルセンター建設に賛成か反対かの〇×ではなく、何らかの代替案があって初めてする可能性がある。」と述べられました。

市長答弁で、鳥取市のような方法もあることを示唆されました。

鳥取市では、平成23年8月8日に、市庁舎新設の是非を問う住民投票条例の直接請求が行われ、臨時会で上程され審査されましたが、対案が示されていないなどの理由により賛成少数で原案否決されました。

しかしながら、このような経過を踏まえ、鳥取市議会では、議員提案で住民投票条例を制定することを確認し、9月定例会最終に「鳥取市庁舎整備に関する住民投票条例検討会」を議会内に設置し、「新築移転」と「現本庁舎の耐震改修及び一部増築」の2案を選択肢とする住民投票条例案を策定し、平成24年2月定例会で、全会一致で可決されました。

これを受けた住民投票が平成24年5月20日に行われ、投票率が、50.81パーセントで、「現本庁舎の耐震改修及び一部増築」が有効得票数の過半数を超えました。

 そして、鳥取市長は、次のように述べておられます。
「いろいろな検討経過が十分市民のみなさんに公開され、明らかとなって議論が進められることの必要性が、今回の住民投票に至る経過の中でも一層痛感されているところです。

 鳥取市のまちを発展させていく推進力を生み出していく大きな力を、市民のみなさん、議会のみなさん、そして市の執行部、この3者がしっかりと連携しながら取り組めるようにお願いをしていきたいと思います。」と。

私は、(仮称)「秋水園リサイクルセンター」を12億円で建設することについて市民の賛否を問う住民投票条例について、「現在、東村山市議会では、市民に開かれた議会を目指し、議会基本条例制定に向け、特別委員会を設置しております。

万一、今回の住民投票条例の議案が、対案が示されていないなどの理由により賛成少数で原案が否決された場合、東村山市議会として、渡部市長が述べられたように対案を作成し、2案を選択肢とする住民投票条例案を策定し、実施することが、本当に市民に説明責任を果たす開かれた議会のあり方だと考えます。

議員各位におかれましては、その辺の所もぜひ、ご検討いただきたいとご提案申し上げ、民主党会派を代表しての私の賛成討論といたします。」と賛成討論をさせていただきました。

また、平成23年度決算質疑に於いて、所管の答弁で、現在ペットボトルの保管等に使用している粗大ごみ処理棟がリサイクルセンターとして使用できる可能性があることが判明し、しかも建設補修費用も不必要であることがはっきりしました。

既存の施設を使えば12億円もの税金の支出が不要であることがはっきりした以上、この計画を再検討するべきであると考えます。

『ビン缶及び不燃物の処理を行う』秋水園リサイクルセンター事業計画は、市民の意思を確認し、以って、税金のむだ使いを防止し、市政の民主的な運営及び財政の健全化を図る必要があると考えます。

このことを受け、今回の議員提出議案となりました。




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