La Nuit Opératique deux

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毒素たっぷりの雑談

バレエ音楽のこと

2006-11-22 22:39:24 | 
英語版のWikipediaを眺めていたら驚きました.
ちょっとバレエ音楽関連を調べていたのだけど,例えば「海賊」
Le corsaire
初演はパリだった.曲はアダン.パリではそこそこ当たったのに,あっという間に廃れて残ったのはロシアだけ.色々改訂される度に曲が付け加えられたり削られたり.
気がつけば6人の作曲家の名前がクレジットされるようになった.参加した作曲家は,どうもこれだけじゃないみたい.
なんてことが書いてある.

日本では数少ないバレエ専門の指揮者福田一雄さんがいつか書いてました.
バレエ音楽はとにかく出版されてない.ピアノスコアがあれば良いほう.
オケが使ってたパート譜しかないなんてこともざら,とか.
しかも,職人作曲家,プーニとかミンクスとかドリゴとかは「演出によって変更が加わることを前提に作曲している」から「カット可能なリピートやフレーズ」が入っていたり「焼き直し」曲があったりするので,考証が物凄く難しいらしいです.
振り付け家や演出家によるカットを嫌ったチャイコフスキーの曲でさえ,「眠り」の「ローズアダージョ」でハープを加えたのはドリゴだそうです.

揺らぎの一例
くるみの金平糖,チャイコが作曲していたコーダを入れる演出は少ない.
ミンクス作曲ドン・キのキトリのヴァリアシオン.うち二つはドリゴの曲.夢の場と扇子.扇子のヴァリアシオン,ボリショイや新国はコーダを繰り返さない.ABTとマールイは繰り返す.
ラ・バヤデールは数少ない「ミンクスだけ」の曲のようです.でもオケのスコアは残っていないらしい.
「ラバヤ」の影の王国も初演時は「影」ではなく,明るい平面で踊られていたらしい.
「ジゼル」も「ラ・シル」も「リーズの結婚」もロシアではミンクスやドリゴが曲を書いてたらしい.
てな,日本人の指揮者でも殆ど知らないようなことが全て書いてある.侮れませんWikipedia.

今では当たり前のようなバレエのレパートリーが有名になったのは結構最近なんですよね.
「海賊」も「ラバヤ」も1970から1980以降.マカロワやヌレエフが亡命してから西で知られた.
70年頃のボニングの録音を聴いてみると,オーケストレーションが今とは全く違う!
新国がロマンティック,クラシックバレエを殆どマリインスキーから導入したのもこの辺りに原因があるのかも.
もう少し,じっくりWikiを読んでみよう.

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