ヒガンバナの公園からさらに足を進めて川沿いの遊歩道まで行くと、消防車がたくさん集まっていた。何だろう、火事の気配もないのに、と思ってみていると、水難救助の訓練だった。
平台に救助用の小型ボートを乗せた赤いトラックが水辺のギリギリのところに停まり、そのすぐ後ろにクレーンを積んだ赤いトラックが停まっている。どちらのトラックにも○○消防署と書いてあり、消防車であることは一目瞭然だ。
クレーンがするすると伸びて前の車両のボートをつり上げ、堤防越しに川に下ろした。隊員たちはきちんと制服を着用し、ライフジャケットを着けて、ヘルメットもしっかりかぶっている。朝の8時半とはいえ、気温は30℃。わたしなんかTシャツにジーンズという軽装で歩いていても汗びっしょりになっているのに、あんなにきちんとした服装で作業していたら、さぞ暑いだろう。ご苦労さま、と頭の下がる思いだった。
ほかにも大型の消防車両が5~6台、ボートを積んだトラックがもう1台、指南車と書かれた小型の赤い車両、白い救急車、パトカー。訓練だから総動員なのかもしれないけれど、実際の事故のときにもやはりかなりの数の車両や人員が出動するんだろう。事故があるということは、救助する側にとっても大変なことなんだ、と改めて思わされた。