迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

それは自分の日常のために。

2020-04-17 19:10:00 | 浮世見聞記
昨年は枝を拂ったため花をつけなかった近所の藤が、今年はわずかながら復活の兆しを見せてゐる。米國では支那疫病の治療に大きな効果ありとする薬の報告があり、我が國ではやうやく國民への補助金の目途がつき、自慢のマスクも郵送が始まった。支那疫病への対策は、われわれ“外野”からなんだかんだ言はれながらも、“平常への復活”を目指して確實に進行してゐる。……やうだ。いづれ、なおもムダに出歩ひてゐる者たちこそが、よ . . . 本文を読む
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それは言っちゃ、ダ・メ。

2020-04-17 12:08:00 | 浮世見聞記
支那疫病が感染拡大した端緒は、三月の三連休に気が緩んだから、とまるで一般國民のみの行動が元凶のやうに、何者かは報道屋を通して宣ふ。しかしあの時、お國は茶番大運動會の付け火を空輸してお祭り騒ぎをしやうとしてゐたことを、私は忘れてはいない。しかも、担当したお役人が現地で感染するといふ“お土産”付きで!今や、アレは無かったことにしやうとする感じを受けるが、その手は桑名の焼き蛤。 . . . 本文を読む
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結界の聲。

2020-04-16 18:25:00 | 浮世見聞記
耳目を休めんがため、昨春には花祭りを樂しんだ隣町の古刹を訪ねる。ふだんは静かなこの古刹に、時折ふと気が向ひて訪れたくなるのも、なにかの御縁やらん。ここで無縁なるは、浮世の騒動なり。竹林の波音に耳を澄ますと、人間たちのお祭り騒ぎが、ひどく哀れに思ゑてくる。ヒトは、とかく不安であることが好きな生き物らしゐ。 . . . 本文を読む
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それは他人サマのことなりけり。

2020-04-15 16:26:00 | 浮世見聞記
町内を覗ひただけでも、平日の昼下がりにしてはやたら人通りが多い。まるで休日並みに、ヒトが出歩ひてゐる。とても平日の昼下がりの光景ではない。↑など、普段の平日昼下がりならば、人影のない裏道である。挙げ句には、通り抜け出来なゐ細道に嵌まり込んだド素人なワンボックスカーまでおはします。親子連れに友達連れ、夫婦者もいれば、ウォーキングスタイル萬全の老人までが徘徊してゐる。そして、平時ならば勝手に四六時中部 . . . 本文を読む
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その前夜……?

2020-04-14 16:54:00 | 浮世見聞記
東京都は、古書店にも休業“強制”を決めた云々。街頭の喫煙所も、愛煙家が“3密”するからと閉鎖した云々。この“3密”を盾に、見返り無き「アレもダメ、コレもダメ」なる衆庶への抑圧が、じわじわ始まったぞよ。そのうちに、鬱屈が爆発してとんでもない事件が起きさうな気がする。商店街の一角に、“手作りマスク”を賣る露店が出てゐた。一枚四百圓也。誰も見向きもしないで通り過ぎる。商賣は、機を見るに聡き者でなくてはつ . . . 本文を読む
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志村けんさんの所属事務所、通夜・葬儀を報告「近親者のみにて執り行われました」

2020-04-13 19:08:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/oricon/entertainment/oricon-2159140?fm=d急逝から半月、いまも折りに触れて往年の姿を動画で樂しんでゐることもあり、まだ健在であるやうな気持ちでゐましたが、この知らせに「さうだよ、亡くなったんだよ……」と、また寂しさがこみ上げてきました。失礼ではありますが、私は今 . . . 本文を読む
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走る聲。

2020-04-12 20:07:00 | 浮世見聞記
支那疫病対策に有効であるとして、電車の窓を開けて常時換気することが、この頃はすっかり定着した感あり。東日本大震災のあと、しばらくは節電対策として車内の空調と照明を停止して窓を開けて走行してゐた、あの時以来の光景だ。窓が開ひてゐることにより、車輪が線路を刻む音、モーターの音、車体が風を切る音など、ふだん窓を閉めた状態では過ごしがちなそれら電車の“仕事”してゐる聲が、臨場感たっぷりに耳へ響ひてくる。そ . . . 本文を読む
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四ヶ月前といふ太古。

2020-04-11 20:56:00 | 浮世見聞記
祖父母と伯父たちのお墓参りに行く。為政者は自宅軟禁を推奨してゐるが、私たちの生活の補償金を出すつもりはさらさらなく、「自粛要請」といふやんわりとした物言ひで、國民の行動に規制をかけるほかに、この支那疫病に為す術なし。しかもその規制のかけ方を巡り、内輪揉めなどを起こす始末!そして相変はらず、それぞれが勝手なことを宣ふばかりで、國としての方向性──“國論”すら見ゑなゐ。このすっかり様変は . . . 本文を読む
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幻2020。

2020-04-10 18:04:00 | 浮世見聞記
近年は微糖モノばかりのGEORGIAが、珍しくさうでない新作を出す。主張しすぎなミルク感、そしてGEORGIA特有の水っぽさ──私のなかの、「GEORGIAは不味ひ!」と云ふ定説を覆すモノには非ず。私がこの新作を採り上げたワケは、この企業が多額の出費をしてゐる茶番大運動會のロゴマークから、“TOKYO 2020”が消されてゐる、その面白さにあり。楽しい知らせの暗示な . . . 本文を読む
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軟禁都市の見聞。

2020-04-09 18:05:16 | 浮世見聞記
この疫病騒動の元凶たる支那の町では、二ヶ月ぶりに鎖國が解かれたとやらで、花火を打ち上げ、「英雄」などと綴った電飾を掲げた云々。性質(たち)の惡い者ほど、いちばんの加害者でありながらいちばんの被害者ヅラをする──それによく似てゐるな、と嫌悪を覺える。渋谷Bunkamuraの休館に、先週にふと「行くなら今日しかない……」と感じ、『超写実絵画の襲来』展に出かけたのはやはり虫が知らせか、と思ふ。前進座の五 . . . 本文を読む
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なればおのれの意志で見聞せん。

2020-04-08 18:31:00 | 浮世見聞記
為政者が曖昧な“お手上げ宣言”を「発出」した翌朝、いつもなら勤め人たちが行進する道を、ジョギングする人がちらほら。もちろん、勤め人たちの姿が消ゑたわけではなゐ。それは、最終判断を他人(ひと)に丸投げして自分はしっかり逃げ道を確保する為政者たちの、ズルさを投影したものにほかならぬ。東京へ上って来た地方人たちは、それぞれの事情をもって“東京脱出”云々。我が身助かりたさで逃げた者は、そのまま東京へは戻る . . . 本文を読む
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花なし千本櫻。

2020-04-07 22:12:00 | 浮世見聞記
調べ物をしてゐたら、國立劇場で結局初日が開かなかった、三月歌舞伎公演の舞台動画が出て来たので、部分部分を眺めておりました──全編まともに見てゐたら眠くなりますので……。狂言は「義経千本櫻」の通しですが、役者の演技がいづれも“無難”に収まってゐて、部分部分であってもツマラナヰしろものでありました。『行儀が良い』と云ふ評は、『つまらない役者』の裏返しな表現であることを再認識いたしました。『行儀の宜しい . . . 本文を読む
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春牡丹。

2020-04-07 18:31:00 | 浮世見聞記
西五反田の旧「海喜館」では、いよいよ解体作業がはじまる。その横を流れる目黒川沿ひでは、八重櫻が見頃。今日に至って“お手上げ宣言”を発令するなど、茶番大運動會延期発表に續く為政者もたつきぶりに、支那疫病以上の國難を感じる。そのウンザリした気持ちの反動なのか、今春はとくに櫻をよく眺めたいといふ思ひに駆らるる。令和二年の櫻──例年以上に、思ひ入れ深いものになりさうだ。 . . . 本文を読む
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お手上げ前夜。

2020-04-06 19:51:00 | 浮世見聞記
為政者の“お手上げ宣言”を明日に控へ、スーパーの前で見るからに不健康な体型をした男曰く、「今のうちに“新鮮な食品(モノ)”を買ひ足しておかうかと……」人類で最後まで生き残るのは、おそらくかういふ輩だ。なんであれ、反“三密”の頭領たる通勤電車を征服できないところに、やはり為政者の限界があるやうだ。まうひとつ気になるのが、國民のその日の行動が、携帯端末を通じて誰とも分からぬ第三者に、全て筒抜けになって . . . 本文を読む
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第二次外出自粛令。

2020-04-05 20:28:00 | 浮世見聞記
買ひ物の時だけ、外に出る。マスクは、相変はらず復旧していない。浮世の正常化はおそろしく先になると、これを目安に悟る。御用學者は、「都内感染者数の増加ぶりは想定内」と、まるで暢気なことを宣ひ、あとは「注意が必要」と言葉をすり替へ、事實上のお手上げを宣言す。為政者でも、そろそろ「緊急事態宣言」なるお手上げ宣言の決行を画策云々。さりながらそれに法的拘束力はなく、結局はムダに終るだらう。なによりも気がかり . . . 本文を読む
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