「釣初心者日記」

宮崎の釣り情報・釣れた魚の事・魚料理・その他ゴルフ話など書いてます。

オキナメジナ(FileNO58)

2010年12月01日 | お魚紹介

学名で言うと「Girella mezina ※Jordan and Starks,1907」で、Girellaがメジナ科を意味するようで、その続きにmezinaという名がついているこの魚は、メジナの中のメジナなのかも。意味不明な書き出しだけど、とにかく個人的にはとっても珍しく、また出会いたかった魚だ。

漢字にすればオキナメジナ→「翁目仁奈」ということになるが、ちょい前の日記でも触れたけど、「翁」はご老人を意味していると思う。目仁奈が不明なのだが基本的には別意味がある訳ではない。分けて「仁奈」だけを探ってみても人名かメジナの事のみだ。さらにメジナの名の由来を探ると、本来メジカ(目が近い)だったものがメジナに変わったとされる説に当たる。容姿で決めるケースが多い魚名なので、これは割と納得できる。できるのだが、これまた築地の呼び名であり、関西は基本的にグレで、九州だとクロだし宮崎になるとクロダコなどとも言われていた。このクロダコという呼び名も割と広い地域であるようだ。

そしてこのオキナメジナについては、宮崎だとウシグレと言う呼び名は聞いた事がある。スカエースという名も地方名で有名だけど、これはメジナのエース(良い魚)に対してスカ。つまり外れという意味があるようだ。

個人的にはとっても釣りたい魚の1つだったので、嬉しいのだが、まあ変な感じのメジナだと思うに違いない。ずんぐりむっくりな体形で顔も翁顔。メジナには違いないがなんだか違う。そんな印象。
恐らく25Cmに満たない個体だと中央の黄色い横1つの帯模様が目立つので、この魚だと容易に判るのだが、もっと大きくなるとこの線が薄まって判りにくい。判断は顔つきということになるが、上唇部分が極端に広く、また口が下向きなので判断できると思われる。この口の向きから察するに、岩場の海苔などを口先で削ぐような食性だと思うが、その味についても、磯海苔の影響なのか、ちょっと臭いそうだ。

喜界島に行った際、メジナは多いと言われた。そしてこの魚が釣れたのだが、タイトプールを眺めてこの魚の幼魚がかなり多い事が判った。逆に普通のメジナが居ない。多分奄美の方々が言われるメジナはこの種なのだ。
つまりは南方系メジナなのである。そう思ってWEB魚図鑑の投稿を見たら、どうも磯釣り投稿者が少ないようで、香港の市場の魚を例外として、宮崎までしか南地区の投稿例がない。

嬉しい獲物ではあったのだが、日記を書いていてちょっと複雑な気分にもなった。これが目立つようになると言う事は、海が南化しているという事になるようだ。