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2011-06-13 | Weblog






京都や奈良などのお寺に比べたらそうでもないと思うけど、
ここいらへんでは大きな有名なお寺がありまして
祖母はその昔、ずーっと若い頃、そのお寺のお土産の売り子さんを
アルバイトでしていたのだと聴いたことがある。
祖父との出会いはそんな売り子さん時代だったようだ。
今は、売店一つになってしまっているけれど、当時は、何店も出店していたそうで
祖母はそのうちの一店を持つ近所の人に誘われてやっていたという話だから、
出会いや運命って不思議だなと思う。


父と母は、今住んでいるこの町出身同士で、
母の実家はここから歩いて1分というところだから、父と母は幼なじみの顔なじみかと思いきや
大人になって、お見合いの席で初めてお互いの存在を知ったのだそうな。
同じ学校に通っていたというのにね。
お見合いの席ではあまり会話はなかったけれど、帰りは、母を父は歩いて送っていったって。
それが今、こうして3番目に生まれた子供が彼らのことを綴っているのだから
やっぱり出会いとか運命とか縁というものは、不思議なものだなぁとつくづく思う。



そんな出会いを経て、彼らの前にも例えば
大正時代とか明治時代とか江戸時代とか戦国時代とか…古代の方までずっと
沢山の出会いがあって今ここに文字を綴る僕がいて、姉たちがいてその家族たちがいて
姉の子供たちは、両親や祖父母のような不思議な出会いや縁を迎えて、そのまた子供も。
それを延々と繰り返して、
託したり受け継いだり未来を描いたりしていくんだろうな。
僕も、君と出会ったのはこの町といえるのかも、それもまた不思議なカタチだ。



東日本大震災から3ヶ月。
つい昨日、村上春樹さんの、カタルーニャ国際賞スピーチの内容を知って
原子力というものについて漠然と思っていたことを、
分かりやすく丁寧に伝えてくれたことに嬉しく思った。
きっと、みんなほとんどの人が、村上さんが代弁してくれたように思えたのではないかな。



不思議な出会いや縁が続いていく風景の隣に、いつか起こるかもしれない人災が潜んでいたら、
この先、全てを受け継いでいくことになる子供たちに申し訳ないような気がする。
祖父母たちが出会った町や、両親たちが将来のパートナーとも気付かずすれ違っていた町を
綺麗なままで未来へ渡してあげることが出来たら良いなと思いながら
真夜中に『脱原発』を囁きたい。


囁いたら誰かに怒られるんだろうか。でも、日本人だから
昔、原爆で亡くなった人や、今、家に帰れずにいる人たち、子供たちの未来のために
こっそりとね。














コメント
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