アラフィフ女のないない日記

独身、財産なし、家族なし。ないないずくしの待ったなし、の50代のホンネを書いてゆきます。

松山ケンイチと大河ドラマ

2010-12-11 11:33:07 | Weblog
大河ドラマは「龍馬伝」が最終回を迎え、「坂の上の雲」に移った。
とりたてて悪い点はなかったのだが、全体を通しては期待していたほどの出来ではなかった。
視聴率は序盤がよかったようだが、私は3章以降の大人龍馬のほうに軍配をあげる。
欲を言えば、寺田屋騒動と薩長同盟の回くらいの盛り上がりを通してもらいたかった。

大河の主役は配役発表のときには「ぴったり」と思うのだが、近年はふたをあけてみたら「あれー?」と思うことが多い。
これは主役の人気を当て込んでキャスティングするものの、大河色とバッティングしてしまっているからではないか。
基盤がしっかりした時代劇作りに役者の個性がはまらない。
勢いのある役者の個性を生かしたテンポのあるドラマ作りは民放のほうがうまい。
そういう意味では、来年のヒロインの上野樹里さんは好きな女優さんだが大河向きではない気がする。

大河には大河の良さがある。
殺陣や道具やその他背景、音楽、(最近砕けてしまっているが)格調あるせりふ、などの総合力で、大河は時代劇の中ではずば抜けている。
この大河的正統性を受け止めて表現できる役者さんが主役になったとき、「独眼竜正宗」や「篤姫」のような名作ができるのではないだろうか。

松山ケンイチさんは、「デトロイト・メタル・シティ」を見て好きになった。
一歩間違えばただの安い道化になってしまう難しい役をみごとにユーモアとペーソスに昇華させていた。
「銭ゲバ」は、つまらなかったら私は自然入眠してしまう時間帯なのに、彼の熱演にひっぱられてほとんど全回見てしまった。
11月にTBSでやっていた「99年の愛」では兄嫁を愛し続ける日系二世の農夫役を力強く演じていた。
au(?)のCMと公開したばかりの「ノルウェイの森」は彼の繊細さを生かした作品だろう。

悲劇も喜劇もしっかりこなしてしまう松山クン、あなたなら大河で魅力的な「平清盛」を見せてくれそうな気がします。
来年も再来年も、期待しています。