宇宙の彼方から

自然の不可思議な森羅万象に揉まれる自分や他人の有り様を見つめる。

アメリカ下院の否決に驚く日本の民の愚かさ

2008-09-30 20:14:21 | 政治
何で、みんながアメリカ下院が否決してしまったのを驚いているのか?
それは、アメリカの歴史的体質と日本の歴史的体質の根本相違が分かっていないからである。
日本では、お金を入れるのが当然であっても、個人主義絶対のアメリカは民主主義的な思いがまるで違うのだ・・・・・

歴史的素因が違うと言っても良いであろう・・・・・

ヨーロッパや日本などは・・・・ヨーロッパにあっては長い間貴族社会であって、一人の王様の独裁制度であったし、日本も、一人の権力者或いは数名の権力者たちによって絶対的に治められていたので、下僕たちは長い間、「寄らば大樹」の風習に民主主義になっても引き摺って、席巻されているのである。
だから、それらへの特別待遇に対して、それほどの矛盾も感じることがないし、程度を越さなければ「長いものに巻かれて」生きていた方が楽だ・・・と言う気持ちが、ほとんど全員にあるのである。

一方、アメリカはあまりそのような独裁政治の歴史の洗礼を長い間に渡って、受けてはいないから、それらトップの失敗を看過できないのである。
日本のような日和見主義はアメリカには似合わないのだ。

それが分かれば、今回のアメリカ(大陸)の否決はさもありなんと理解できる筈であるが、
多くの日本的ナアナアを普段から実践、実感している方々には、その一人一人のアメリカ民の独立心を理解するのは難しいと、思える・・・・・

さて、日本の株式の下がり具合は、初日としてはたいしたことはなかったであろうが、大津波は遅れてやってくるのだ・・・・
ヨーロッパは早くに対策を講じているが、下がり方の低い日本は政府も甘く見ているだろうが、後日悔やむことになるのは必然なのである。

アメリカとの3割の貿易関係性や同盟関係性などを勘案してみても、影響が微々たるものである訳がないのである。
保険業界、年金、銀行、アメリカとの通商企業、それぞれが影響を受け、ドル信用不安が広がり、当然に耐久財(住宅)などは売れなくなるであろうし、車も5年買い替え周期が7年になり、高額商売が立ち行かなくなるであろう、勿論、生活防衛も進むし、失業も増える、それぞれ国家に(保護主義)保守思想が蔓延するようになって、よからぬ人物が窮状を打破する!と、宣言して、登場する可能性も多々ある。
そう言う意味では「喧嘩好き」な麻生さんは、愚かな日本の民には、うまく時勢とマッチしてしまって受け入れられてしまう公算が強いのである。
この日本の「民の愚かさ」は何と申しましょうか、日本社会と言うものを知れば知るほど、その存在が明らかになってきてしまうのだ。
この「流される民の愚かさ」は、高度の教育を受けても消えるものではないようだ。
この「喧嘩好き・競争好き」という性質は、負けた者たちは仕方ない自業自得である、という、人に優劣を付けたがる性質であって、トップを任せるには極めて危険な性質でもあるのだ・・・・・

前回の参議院選挙では小沢さんの「生活」がタイムリーであったが、今回は、景気の不安にスポットが当てられていることは確かである。
民主党もその辺りの情勢変化を鋭く読むセンスを持つ必要があろう・・・・
暮らし、年金だけでなく、景気も、最大テーマに浮上しているのだ。


アメリカ株暴落、薄ら寒い日本国民

2008-09-30 15:06:02 | 政治
やっぱりな、アメリカは日本などと大きく違って、徹底的な個人主義、個人の権利を大事にする国だから、こその下院の不成立・・・・
こういうところが民主主義の国と、民主主義も・ど・きの国の典型的な相違点である。
良く覚えていた方が良いでしょう・・・・・
天皇がいるか、いないかで分かれる違いです。
主権在民を徹底しているアメリカと・・・・徹底できない、個人よりも尊王体制と、大組織を維持することに血眼になる国家観の違いです。

結果、どうなるか?・・・・・・

アメリカが落ち込んで復元するよりも、日本の与えられた影響力の方がはるかに大きくなるのです。
ちょうど、それは津波のようなものです。
発現する国の被害よりも、それ以上に津波は大きく次第に日本に近づくにつれ膨れ上がっていくのです。

何故そうなっていくのか?・・・・

国民から体力を奪ってしまったからです。
必要のなくなった大企業を助ける、助けたために、国民の収入の多くを犠牲にしたのです。
預金金利の低利もそう、量的緩和もそう、不良債権企業を税金で救ったのもそう、
官僚のアブク銭の使い方もそう、総理以下、大臣から国会議員の無駄もそう、経済大国の体面を保つための札びら切るのもそう、無駄に立派な建物類もそう、地方の役人たちだって中央を真似する、中央のていたらくを大企業以下中小企業も真似をする・・・・・
全部、個人より、組織維持に重きが置かれ、かくして個人の生活は惨憺たるものに相成れり・・・・・
何もなくても、黙っていても高齢化社会、元気に働ける人は少なくなり、生産力も消費力も衰えていくのは当然の必然・・・・・
いつまでも自民党に夢を託して一党独裁をさせておく愚かなる国民であればこそ、必然なる「報い」とも受け取れる。

期待される自民党も、その自民党に期待される官僚たちも、無理を承知の「成長戦略」

しかし,元々が無理難題、どこかで諦め手放せば済むものを、ついにここまできてしまった・・・・・戦争の二の舞、バブルの三の舞、最後には徳政令しか残っていない・・・・
国債の利下げか?据え置きか?

なんにせよ、ここまできてやっと間違いに気づくような、国民と・・・官僚と・・・・政府自民党と・・・・地方役人たちなのだ・・・・彼らからは反省の弁は聞かれない。
個人を大事にして、放漫経営の企業は潰しても良しとする国家と・・・・
放漫だろうが、潰れては困る、長いものには巻かれよう的思考で、この際は個人が我慢すればいいんだ、いままで経営者たちは立派にやってくれたと容認する国家との違いが如実に現れたと言ってもよいであろう・・・・・・

どちらが困難辛苦を上手に乗り切れるのであろうか?

日本はまた赤字国債で乗り切ろうとするであろう・・・・さて、機関投資家や外人が、こんな折り、格付けランク下の日本国債を引き受けてくれるのであろうか?
日銀が余分にお金を刷るのでろうか?
また上だけのインフレがくるのであれば、日本も終わりだ。
ますます、国民の耐乏生活が進む、その維持する力も人によっては限界になりつつあるであろう・・・・
それらは、市民病院が潰れ、給食費も払えず、健康保険証もなく、生活保護世帯も増加の一途であることを思えば、いかに日本国民の再生能力に翳りが訪れていることが分かろうと言うものである。

いくら、国民大多数の犠牲を払ってしてまで、企業にお金が集まっていても、国民自身の力強さがなければ、国債価値も上がらず、国力自体もあがらないのである。
こんな時でも国家防衛に力を注ごうとするバカな総理大臣を選ぶようなら、どうしようもない、薄ら寒い日本国民と言わざるを得ない・・・・・・