宇宙の彼方から

自然の不可思議な森羅万象に揉まれる自分や他人の有り様を見つめる。

銀行の意味

2007-04-05 23:36:11 | 北朝鮮
銀行はどんな事があっても預金者を守らねばならない、のは鉄則だ!
つまり、仕事の性質上、商人でありつつも職人気質でなければならないのだ。
バンコデルタアジアは損得を計算して、商人気質になってしまったが故に、アメリカに結局袖にされる結果となってしまったのだ。

元々北朝鮮資金などを扱う上で、覚悟の上の商取引であった筈だ。アメリカの強い圧力があったにせよ、絶対に預金者の素性は明かしてはならなかった。
素性を明かすって事は、その銀行の存在意味を無くしてしまうからだ。
アメリカとて、圧力で簡単に寝返る銀行など信用できる訳がない。
北朝鮮が信用がないのではなく、バンコデルタアジア(BDA)が信用を無くしたからに他ならない。
アメリカとて、素性の伺い知れぬ資金を預けている場合もあろう。北朝鮮だけではないのだ、どの国も内密のお金というものはあるのである。
たとえ、犯罪で得た資金であるにせよ、世界から、アジア各国から匿名にて受け付けた以上、内密の預金者を守るのは至上命題である筈だ。

北朝鮮の小額の預金額よりもアメリカの大口の方がお得意さんであるのは事実であろう、しかし、ざるから砂が零れるように、信用というものの意味の絶対性を理解していなかった一介の銀行の末路でもあろう。

商売にも、ある一点を拘る職人気質というものは絶対必要なものである。
それが「預金者を守る」というのが銀行正義の一点なのだ。
アジアを、世界をまたにかける銀行であるならば尚更のことである。

北朝鮮を裏切って、アメリカから裏切られる構図は、あらゆる小額の国々への裏切りにも通じ、結局は大口の不信感にも通じる。

銀行は人や組織を利用するのを建前とするが、同時に利用もされてしまうものである。
バンコデルタのような酷似した銀行は世界のあちこちにあるに違いない。
せいぜい他山の石とするが良い。