ハーレムうっちゃり通信

ニューヨークのハーレムに住みだして早ン年。ハーレムやニューヨークのことをだらだら書きつづらせていただきやす。

図書館、復活です。

2004-09-04 14:11:00 | ハーレムってところ
本当はもっとデコラティブ(装飾的)!な図書館っす。


ハーレムには5カ所、ニューヨーク公立図書館があるんです。
もしかしたらもっとあるのかもしれないけれど、個人的に知っているのが5カ所ということで、お許し下され。

さて、そのうちの一つ、124丁目にあった図書館がここ最近復活した。半年以上におよぶ修復工事が終わりました。

この図書館はもともと1820年代に32W 123丁目(5th & Lenox Ave.)に建てられたものが1909年に9W 124丁目(5th & Lenox Ave.)に移動させられたという物語のある図書館です。なんで移動したかというと「狭いから」だって。

さて、この図書館、修復される前は浮浪者がはびこっていた場所です。

話がちょっとずれるのですが、ニューヨークに来て驚いたのが他の都市のように「浮浪者がいない」ということ。
2001年9月11日のテロのおかげで(?)日本でもその名をとどろかせたルドルフ・ジュリアーニ(元)市長のおかげですっかりきれいになっていたニューヨーク。街を歩いていれば「お金を恵んでください」な人がいるのが当たり前なのに、そんな人に会うことすら難しくなっていたのです。

余談ながらフランスをバックパックで旅行しているとき、幾度となく若いおにーさんに「ぼくがいかにお金がなく、お腹が減っているか」と1ブロック以上説教されたことがある(でまあ、もちろん100円でいいからお金ちょーだいというオチになるんだけれど)。

つまり「街を歩きゃ浮浪者に当たる」のが東南アジア、ヨーロッパから中南米を旅行してきたあたしの「当たり前」のことなんですが、ここ、ニューヨークには浮浪者はおらんかったのですね。

その人たちが「いた」のが修復される前の図書館でした。
修復された図書館はきれいで「彼ら」はいません。
わたしの住んでいるアパートから歩いてすぐなので、暑い夏の今、クーラーのない私には避暑地として利用しています。

ニューヨークの図書館、とてもいこごちいいです。身分証明書(写真付き)とニューヨークに住んでいる証明書(電話や電気代の支払いBill)を提示すれば、すぐその場でカードをつくってもらえます。

実は日本にいるときはあまり利用してなかったけれど、こっちにきてから図書館、さまさまです。利用しない手はありません。

だって本は3週間、ビデオとDVD及びCDは1週間借りられるのですよ。そして53丁目の『Donnell Library Center』とクイーンズにある『Flushing』の図書館には日本語の本(おかげさまで村上春樹、龍、太宰治、芥川龍之介、三島由紀夫に中上健二などなどを読破)及び日本映画(小津安二郎に黒沢明に、ええっと、もっともっと)の、いわゆる『古典』なものがタダで借りられます!

ハーレムの図書館では、やはり「黒人系」なものが充実していています。

ニューヨーク在住のかた、図書館っていいですよ。なごみます。

●ハーレム内の図書館●

*ショーンバーグ(黒人文化のリサーチセンター)
515 Malcolm X Boulevard
New York, NY 10037-1801
(212) 491-2200

*125丁目
224 East 125th Street [near Third Ave.], Manhattan, NY 10035-1786.
(212)534-5050
ここがハーレムの中でいっちゃん大きいかな。いや、ショーンバーグも大きいけれどカジュアルっちゅーかさー。

*124丁目
9 West 124th Street , Manhattan, NY 10027-5699.
(212)348-5620
コイツがいっちゃんウチの近所。昔のように古い黒人映画を上映してくれるのだろうか?

*136丁目
104 West 136th Street [near Lenox Ave.], Manhattan, NY 10030-2695.
(212)491-2070
(ショーンバーグの裏)
Yでボランティアがあるとき、ここでよく時間を潰した(あ、これからもです。世話になるよ)。

あとは7番街(Adam Clynton Powell Boulevard)沿いに一つあります(120丁目と121丁目の間。すごくせまい。10畳くらいの大きさ)。

ちょっと遠いですが、160丁目セント・ニコラス(St. Nicholas Ave)にある図書館も1912-1914に建てられ、ええ感じですよ。

友だちの舞台の宣伝です。

2004-09-04 12:38:12 | 本と映画とテレビと……
ぶれまくっています。
デジカメって反応、遅すぎ!


友だちが、今月、9月9日から12日までの4日間、イーストヴィレッジの教会で、コンテンポラリー・ダンスの発表会をします。お値段は15ドル。破格の安さです。
興味のある方は、ぜひ、足を運んでください。

DaceTgeater
Invisible City
St.Mark's Church
2nd Avenue & 10th Street

Tickets:General $15.00
Students & Seniors $12.00(with valid ID)


つーか、『発表会』ってなんだか小学生のときのピアノの発表会みたいだね。なんかいい表現、ないのかしら(汗)。ボキャブラリーの貧困さを暴露。

本当は「モダンダンス」とお伝えしたいのですが、日本だと「モダンダンス=ジャズダンス」とカテゴライズされるようなので、あえて「コンテンポラリー・ダンス=現代ダンス」と表記しました。

ちらっとリハーサルを覗かせてもらったのですが、す・て・き
こんな表現をしている限り、文章を書くお仕事ってこないだろうな。

それはさておき、音楽はエディット・ピアフ(シャンソン歌手です。大御所です)の歌や現代音楽(といっても、難しくなんかありません。非常に気持ちがいいです、聞いていて)を駆使し、なんと当日はマリンバの生演奏つきの舞台です。

「えー、なんだか難しそう」

いえいえ、そんなことはありません。
気楽にさくっと、立ち寄り下さい。

ちなみにこの教会、どうもモダン系の方たちにとっては「聖地」なる場所のようです。

演歌歌手における年末の紅白のNHKホール、もしくはロック歌手における武道館(って、二つとも古いのかな?)。つまりはどどんと肩にのっかかる殿堂なる場所のようです。
ヨーロッパからもモダン系のカンパニーが使う場所でもあるということだそうです。
もちろん教会なので、いわゆる「教会のサービス(お説教とかですね)」もしているそうです。

おもしろいですね。

モダンダンスの聖地でありながら、教会としても機能している。

今回のリハーサルを覗いて、槇村さとるさんが80年代に描かれた『ダンシング・ジェネレーション』と『NYバード』という少女漫画を思い出しました。

てな感じで。

ニューヨーク在住のかた、ぜひ足を運んでみてください。ぺこり。