コロコロコロール通信

南洋の小さな島に暮らす家族の日記

皆既月食

2018-02-01 22:02:55 | 今日の出来事

みんなブルームーンだとかレッドムーンだとか、いろいろ言ってたけど、皆既月食のことだった。パラオでも良く見えました。アパートの下にも人がいっぱい集まってみんなで月を見上げてた。今日は皆既月食だとわかってるから面白いとかきれいとか言いながら安心して楽しめるけれど、やっぱりこれ、古代人が見たら驚きだったことだろうなあと思う。馴染みの白い月が、青くなったり赤くなったり。不吉に感じるのも無理はないと思う。今、太陽や地球や月の位置を頭に思い浮かべながら見るのも不思議な気持ちがする。自分がいかに小さな存在であったかを思い出す。
満月と言えば、パラオの国旗は青い海に満月が浮かぶデザインになっている。引っ越しは満月の時にするなど、生活に月の満ち欠けが密着しているし、身近な存在であるウミガメやオカガニ、魚などの産卵にも月が関わっている。夜は光が少ないからおのずと月の存在感が増す。パラオに来てはじめて「月ってこんなに明るかったか?」と思った。
満月に狼に変身する狼男の話があるけれど、あれってどうなんだろう。やっぱり月がなにかしら人間に与える影響ってあるものなのか。いつも極めておとなしい男がいる。いつも控えめに隅の方にニコニコ笑いながら座っている。余計なことは言わない。その彼が時折おしゃべりになる。話し出したら止まらないほどだ。そして人に指導するまでになると、さすがにいつもの彼じゃないな、とみんな気づく。私はどう対処したらいいか困惑するが、みんなはどうってことはない。「満月だから」と。(満月が関係あるかはわからない。)そして怒るわけでも陰口をきくわけでもなく、淡々とやりすごす。そうすると彼はゆっくりとまた自分のペースに戻っていく。彼に嫌な思いやばつの悪い思いをさせない。彼がいないところでも「あの人こうだよね。」などと悪口を言ったりしない。そういうところ、立派だなあと思う、人間として。許容量が大きいと思う。なんでも受け入れますよ~、というざっくりとした優しい社会でいろんな人が楽に生きている。

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