Three frogs which smile.

酒飲みは奴豆腐にさも似たり
初め四角であとは ぐずぐず

お忙しゅうございます

2004-07-27 | 中毒
シンガポールからインドの方が来日。
野菜と魚介類しか食べない。
ランチがつらいけど、明日は広尾のインド料理やに一緒に行こうと誘われた。
旨そう。うれしい。

おっと、本のお話。
長部日出夫さんの「笑いの狩人・江戸落語家伝」。
鹿野武左衛門に始まって、三題咄の三笑亭可楽。怪談咄の林家正蔵。都都逸は都々一坊扇歌。そして三遊亭円朝。
人を笑わせること、ひきつけること、楽しませること、怖がらせること・・・
表現するって命がけなんだな。
壮絶で悲しくてでもってあったかい。
ひき込まれました。
まったくしらない世界だと思っている人でもこの人の芯を見せる話は面白いと思うはず。
オススメですが、絶版らしい。

今読んでいるのは
小島貞二さんの「艶笑落語名作選」。
1~3まであるのでまだ楽しめそう。
バレ噺大好きなんですよねぇ。
エロいんだけど、ばかばかしくって可愛いんです。
あたしの勉強にはなると思うけど、そんなん関係ないっす。
ものすごーく面白い!
にやけながら電車の中で読んでいるあたい・・・
危険だな。

言葉が活きている本が好きだ。
エッセイでも言葉が自分の中で踊らないものは苦手。
論文でももう伝えたくってたまらないんですよ!って言う気持ちが説明に込められていたりすると読んでしまう。
それがまったくわからない
「フーリエなんちゃら方式の応用によるほにゃほにゃ」
とか言うのでもいいのです。
理解は出来てないんですけどね。

「五重塔」、「小川未明童話集」、「きもの」、「小僧の神様」・・・
一人読んでいると口から言葉がそのまま出てくるんです。
書き手と読み手の波長が合うとそうなるのかな。
おこがましいが幸せな瞬間ですわ。
絵本でも漫画でも児童書でもなります。
翻訳本はそういう点でちょと難しいけど。

挙げてみると古いね。
今の作家ではあまりないんだな。
好きですけどね、今活躍されてる方たちの言葉も。

本を読み終わったときに出るため息がすき。
胸いっぱいの満足感とその世界から抜け出す時の喪失感に酔う。

(あたしのマシンは「よう」って打つと「YOU」って出る。なんかHIPHOPなまっすぃーん!なんでぢゃ?)

児童書を読むとよく出るわ、このため息。
向山貴彦さんの「童話物語」
これは感情移入しやすいからだろうな。
ほふっとなりました。

あと最近このため息が出たのが
杉本章子さんの「写楽まぼろし」。
展開の速さと緻密な設定で読み手の感情をぐらつかせず、
話も人もあっさりしているがとても深く熱い。
拍子木がちょん!と鳴って幕が降りるような最後に感心。

良い本にめぐり合える幸せ、読むことが出来る幸せ。
その気持ちを人に伝えることが出来る幸せ。

新しく本を買うと必ずすることがある。
それは「匂いをかぐ」のです。

良い本は良い匂いがする気がするんです。
出版社によってもそりゃぁ違いますけどね、
そういう物質的なものではなくって、自分の好きな匂いがすることがあるんですよ。
インクの匂い、紙の匂い、言葉に籠められた気持ちの匂い。

志ん朝師匠の本はよい匂いがしました。
泣いて、笑って、嗚咽、号泣。
大事な大事な思い出の匂いだったのかもしれません。

さてさて、今日の夜のお供はどの子にするかな。
多分吉原資料本。
きれいな花魁とすてきな夜伽といきましょう。

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ここで書くのはあたしの勉強。
素っ裸よりも恥ずかしいけど、(いや脱がないっすけどね)
これまで以上に開けっぴろげさせていただきます。
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