■なかなか出てこない青山学院勢

 

 1月2日、3日に行われた箱根駅伝で3連覇を達成し黄金時代を築き上げようかという青山学院大学の輝きが無くなりつつある。まだ学生会では王者の位置に君臨している青山学院大学だが、その位置が揺らぐ可能性は大いにある。

 と言うのもあれだけ箱根駅伝を始めとする大学三大駅伝でぶっちぎりの成績を収めているのに、社会人になっては影を潜める。黄金時代を築き上げてまだ数年しか経っていないからぱっとした成績を残している者がいないといえばそれまでかもしれない。しかしそれだけではない。昨年の東京マラソンで脚光を浴びた下田裕太も今年はフルマラソンでは大人しかったし、エース格が次々と抜けていっている。

 青山学院OBの神野大地は先月行われた香川・丸亀ハーフマラソンで61分4秒という好成績を残した。しかし優勝したカルム・ホーキンスに1分4秒離され全体の5位に沈みインパクトは薄かった。さらに東京マラソンで設楽悠太が前半のハーフを61分台で走る力走を見せたため、輝きはより薄れた。

 さらに5日に行われたびわ湖毎日マラソンで一色恭志が無念のリタイアをした。序盤に補給ミスをしたとはいえ、さほど速くもないペースで意識が朦朧となったと言うのはあまりいただけない結果だ。一色は来年からは青山学院のメンバーではないが、少なからず現メンバーに影響を与えることだろう。

 多くは語らないが、昨年、青山学院のOBであるエースAが女性に暴行を加えたとフライデーが報じた。一方で、そのニュースは大々的に報じられることはなかった。それでも青山学院には震撼が走ったことだろう。エースAはOBであるとは言え負の連鎖はつながる可能性はある。

 

■一方東洋勢は

 

 柏原竜二を要し大学のトップに躍り出た東洋大学はコンスタントに日本トップクラスの選手を輩出している。リオ・デ・ジャネイロオリンピックには石川末廣、北島寿典が出場したし、東京マラソンでは設楽がいい走りをした。服部勇馬の活躍も将来性を感じさせたし、「箱根駅伝から世界へ」という意図は感じられる。

 設楽、服部は大学時代からエースとして注目を浴びていたが、石川、北島は実業団に入り頭角を現した。世間一般的な見方は「さすが東洋、酒井監督」かもしれない。しかし「オリンピック選手を輩出する!」が最終目的であってはならない。

 

■駅伝戦国時代からマラソンのレベルアップを

 

 日本記録を更新するマラソンランナーを東洋、青山学院などの絶対王者でも輩出できていない。そう言った意味で青山学院の絶対王者時代を終結させ再び駅伝戦国時代を呼び起こすことは好材料かもしれない。青山学院、東洋を始めとして早稲田、駒澤などがこれに参戦する。それにより一人でも速いランナーが出てくれればと切に願う。