私が桃さんに
いま教わってきたきたヴィラデストワインの
素晴らしさを
興奮して語るその時に
クッ!
と絶句して
しゃべれなくなるんです
ヴィニュロンズ・リザーブ・シャルドネの
素晴らしい香りが
流れてきて!
言うことがいっぱいあって
『その樽醸造は‥』とか語っていて
『たッ!‥』
とか言ってそれ以上
しゃべれなくなる感じ
しゃべるのを
赦されなくなる感じ
しゃべってる場合じゃないんだ
あなた黙りなさい
ってワインに言われたみたい
◇
それで
思わず桃ねえさんを見ると
ねえさんも
目をまんまるに
していて
2秒後
『すごいわねえ‥』
って
見詰め合う感じです
それくらい
強い濃密な香りでした
◇
次の項に
書きましたが
ヴィラデスト・ヴィニュロンズリザーブ・シャルドネを
私の秘密のワイン・マダムの処へ
持って行って
マダムにも絶賛されたのですが
そのあと
桃カフェねえさんのところに
周って
半分持ってきたのです
そしたらね
おそらく
その運搬のあいだに
温度が適温になったのかなあ
さらに一層
香りが開いたのでしょうか
桃ねえさんが分けた
グラスとタンブラーの中から
濃密なあの
優しい暴力?
みたいな流れが届いて
人間は
ていうか私は
口を塞がれたのです
◇
困ったなあ
軽井沢のワインショップの
Nさんも
ジョルジュ・ルーミエの
ワインで人生を変えたって
言ってた
ワイン漫画の原作者の
姉弟の人も
そういうワインとの出会いで
この世界に引きずり込まれた
のだって
困ったなあ
このワインはそれかなあ
どうしたらいいんだ
ウーン
適温ということも
あったと思うんです
今までだから如何に
ワインに対する
面倒見が至らなかったか
そいいうことも
あるのかもしれなです
プロのソムリエールに
抜栓して
もらったからかなあ
桃カフェの場所が
祝福されているのか
なんだか分りません
そのくらい
凄い体験でした
◇