アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

赤穂事件  蚊帳の外

2023-01-29 10:00:05 | 漫画

        赤穂事件  蚊帳の外



片岡源五右衛門(高房)
吉良への仇討ちの同志を募るため、高房は赤穂へ赴いたが、このとき赤穂藩では殉死切腹が藩士達の主流意見であったため、仇討ちの同志は集まらなかった。赤穂で同志を募ることを諦めた高房らは、大石良雄の義盟にも加わらず、開城後に江戸に戻っていった。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

片岡源五右衛門
「儂は、一人でも仇討ちに挑むぞ」

堀部安兵衛(武庸)
武庸は江戸詰の藩士・奥田重盛(武具奉行・馬廻150石)、高田郡兵衛(馬廻200石)とともに赤穂へ赴き、国許の筆頭家老・大石良雄と面会。篭城さもなくば義央への仇討を主張したが、良雄からは浅野長広による浅野家再興を優先することを諭されて、赤穂城明け渡しを見届けた後、武庸らは江戸に戻ることとなった。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

堀部安兵衛
「篭城すると思って我慢しておったが、
儂らは最後まで蚊帳の外じゃった」
「主君の浅野長矩様には忠義を尽くすが
大石殿に従う道理などあるものか!」

片岡源五右衛門
「儂は江戸に行くぞ!」

堀部安兵衛
「高田馬場の決闘で名を上げた儂ぢゃ!」
「此処まで取り立てて下さった主の仇を討たねば
後世までの笑いものになる」

片岡源五右衛門
「殉死切腹が藩士達の主流意見であったが
開城後にも殉死はない」
「儂は裏切られた思いじゃ」

堀部安兵衛
「大石殿は我らを試したのじゃ」
「最初から殉死などする気はなかったのぢゃ」

片岡源五右衛門
「其方は、もともと、
中山姓のままで養子になる事が
許されておった筈」
「中山姓に戻り
他を頼って仕官すればよい」

堀部安兵衛
「今更、何を申す!」
「儂は、赤穂浅野家家臣・堀部金丸の養子
堀部安兵衛ぢゃぞ」

片岡源五右衛門
「吉良を討てば、咎めを受けるぞ」
「止めておけ」

堀部安兵衛
「何ぢゃと!」
「お前ばかり、格好つけるんぢゃねェーや」

片岡源五右衛門
「恰好では御座らぬ」
「儂は、主の遺言を口頭で受けておる」
「しかし、大石殿は、口頭の遺言は受け付けぬと申された」
「儂は無念なのじゃ」
「せめて、主の無念を晴らしてやりたい」
「其方の忠義は分かった」
「しかし、もう義理は無い筈じゃぞ」
「遺言は、唯一、儂にだけ仰せられたのじゃぞ」
「誰も、その遺言を信じないのであれば
儂が一人で主の無念を晴らしてあげたいのじゃ」

堀部安兵衛
「何じゃ、何じゃ」
「一人で忠義振るんぢゃーねェエや!」

片岡源五右衛門
「主は、吉良殿を憎んではおりませんぞ」

堀部安兵衛
「また、嘘を付く」

片岡源五右衛門
「嘘ではない」
「遺言を受けたのは、儂一人じゃ」

堀部安兵衛
「では、何で主の仇などと申す!」

片岡源五右衛門
「主は、計画的に嵌められたのです」
「幕府に陥れられたので御座るぞ!」

堀部安兵衛
「また、それか」
「何度も嘘を付いておれば
嘘が本当に思えて来る」
「しかしな、儂にはそんな嘘は通用しないぞ」
「お前は、遺言など受けてはおらぬ」
「全てお前の戯言ぢゃ!」

片岡源五右衛門
「其方は信じてくれたではないのか」
「幕府に一泡吹かしてやると、申しておったではないのか」
「如何した?」
「何で疑う?」

堀部安兵衛
「それは、其方が逃げておるからじゃ」
「其方は、命が惜しくなったのじゃ」
「じゃから、そんな嘘を付いて
逃げようと思っておる」
「手の込んだ、命乞いじゃ」

片岡源五右衛門
「幕府は、主を命を奪い
我らを追放して、浅野家の資産を没収した」
「全は幕府の計画なんじゃぞ」
「騙されてはならぬ」

堀部安兵衛
「では、何で主は吉良を討つ必要があったのじゃ」
「主は、吉良を討ちそこなって
無念である筈ではないのか」
「何で、主が吉良を憎んでないと言い切れるのか!」

片岡源五右衛門
「何度も同じことを申しておるぞ」
「主は、吉良を討ってはおらぬ」
「主は山鹿流儀で御座るぞ」
「自ら進んで災いの火中に入る事はない」
「吉良は無傷であったのじゃ!」

堀部安兵衛
「だから、何で吉良を襲う必要があったのじゃ!」

片岡源五右衛門
「其方には言いたくない」

堀部安兵衛
「あァア」
「儂は信用為らぬと申すか!」

片岡源五右衛門
「いや」
「誤解するな」
「その理由は、微妙な事、故」
「其方には知られたくはないのじゃ」

堀部安兵衛
「どうせ、儂は外様じゃからな」
「仲間外れじゃな」

片岡源五右衛門
「危険が大きすぎるのじゃ」
「幕府の陰謀じゃぞ」
「身内にも話す訳には参らぬ」

堀部安兵衛
「ふん」
「一人で恰好付けやがって」
「儂は、忠義の義士じゃぞ」
「大きな危険があるのであれば
共に共有すればよい」
「何でも話してくれ」

片岡源五右衛門
「大石殿にも話してはおらぬ」
「順序があるのだ」

堀部安兵衛
「お前!」
「どの口が言う!」
「さっきは、大石に騙されたと申しておった」
「今度は、順序があると言う」
「儂は、情けないぞ!」
「儂を信じてくれ」
「さぁ」
「本当の事を申せ!」

片岡源五右衛門
「んんゥ・・・・・・」
「左様か・・・」
「では、申そう」
「お館様は、大奥に忍び込み
御台所様と密会為されていたのじゃ!」

堀部安兵衛
「・・・・・・・・」
「はァア」
「あっははははは」
「馬鹿を申せ!」
「戯言じゃ!」

片岡源五右衛門
「・・・・・・・・」
「やはり、申さねばよかった」

堀部安兵衛
「二度と、嘘を付くな!」
「お前の嘘は聞き飽きた!」

片岡源五右衛門
「儂は、一人でも仇討ちをする」

堀部安兵衛
「吉良を討て」

片岡源五右衛門
「主は、吉良を恨んではおりませんぞ」

堀部安兵衛
「もうよい」
「儂も江戸に行く」


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