企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

思考法の話し、全部とは言わないが一部おすすめできる本

2006年08月06日 | 本の紹介(ビジネス)
学習関係の本ばかり読んでいたので、ちょっと視点の違う本を手に取ってみた。かの有名なコンサルティング会社、BCGの本だ。著者は、ヨーロッパではイノベーションについての権威とのこと。すごい経歴の持ち主なんだが、そんな人が、思考法について一部、体系的に書いている本。前半は、所謂認知心理学系の本にも書かれているような内容が多いが、後半の5-8章あたりは、ビジネス、組織運営における陥りやすい罠について、うまくまとめてある。脳の働きという視点で、どうものごとを見るべきか、また、どういう働きについて注意した方がいいか、ということが書かれているので、部下を持つ人などにとっては、かなり勉強になるのではなかろうか?
私自身、久しぶりに読むのに時間がおおいにかかった本。読み返す価値のある本かな、と思った。ちょっとストーリーが長くて、読みにくいところもあるが、まず、書店などでめくってみて欲しい。必ず買いたくなってしまうことだろう。


BCG流 非連続思考法 アイデアがひらめく脳の運転技術

ダイヤモンド社

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エラーとミスの違い、かぁ。

2006年08月06日 | 企業の一般的な話
ゲンダイネットに、面白い記事があったので紹介したい。それは、エラーとミスの違いというもの。ミスは手違いで、エラーは倫理的な過誤なんだそうだ。ミスは、ちょっとした手違いなんだ、というのはそうだなぁ、と思う。一方、エラーについては、ヒューマンエラーという言葉でも使われるように、倫理的かどうかが必ずしも問題とならないような気がする。
で、英語のサイトなどを見て回ったら、なんとなく納得できそうな説明があった。

A mistake is made when the student has acquired a specific skill --
an error is made when the skill is not yet totally acquired.
For example, if a student is an advanced speaker and usually (95% of the time) says "children" but accidently says "childs" -- that is a mistake. It would be the same for a native speaker.
If the speaker is a beginner or intermediate learner and frequently says children but not always, then "childs" would be an error because that student has not yet internalized the rule in their interlanguage.

ということで、スキルはあるのに誤ってしまった場合はmistakeで、スキルが足りなくて間違えることがエラーなんだそうだ。この意味なら、ヒューマンエラーも理解できる。対処ができていなかったからエラーになるわけだ。もっとも、人の話ではなくて、仕組みの話ではあるけれどね。
ただ、気になるのは野球のエラーの件・・プロ選手の場合は、スキルはあるはずだからエラーはおかしいのだけれどね。

なお、ゲンダイネットの記事にある、人民の、人民による、人民のための政治については、"Government, of the people, by the people, for the people shall not perish from the earth."というのが原文。人民によって所有される、人民によって行われる、人民のための政治は、地上から無くなってはならない、という話しなので、ちょっと指摘内容とは異なっていると思う。主権在民ということを、of the peopleで言っていたのだと思うのだが・・・。

以下が元記事

【いちびりリレーコラム】
2006年8月1日 掲載
「エラー」と「ミス」はどう違う
 大阪の夏は今年もタイガースと高校野球で燃える。野球でよく使われる言葉に「エラー」がある。この「エラー」というのは、もともとは「ミス」のことだったらしい。辞書によれば、ミスはちょっとした手違い、エラーは倫理的な過誤。
「医療ミス」が新聞紙上をにぎわせる。問題になる医療過誤は本来は「医療エラー」とすべきである。
 世の中には、多くの名言があるが、なかには、誤って伝えられたものもある。時の流れは、人間の心も言葉も変えていってしまう。
 たとえば「結婚は人生の墓場である」がそうだ。そもそもこの言葉は、19世紀のフランス詩人ボードレールが、当時蔓延していた梅毒に警告を発して、墓場がある教会で、体を清めてから結婚するように、と戒めた。やがて時代が変わり、結婚は「恋愛の墓場」といった内容に変化した。ついには、今日普及した「人生の墓場」になった。どちらの言葉が今日的かは、読者によって、解釈が違うところだろう。
 リンカーンの「人民の、人民による、人民のための政治」という言葉も、どこかおかしい。高校時代、妙に納得できなくて、英語の先生に尋ねた。ひょっとしてリンカーンは、「人民の政治」と言ってから、“すなわち”という意味の一瞬の間をおいて、「人民による、人民のための政治」と言ったのではないでしょうか。
 答えはなかった。そうでないと、「人民の」の「の」は、何の意味かわからない。もし録音があれば、その間をじっと聴いてみたい。
 野球観戦中「九回裏、ツーアウト満塁、阪神タイガース、一打出れば逆転のチャンス。あっ、内野ゴロ、ショートがエラー、いやショートがミス、逆転!」。
 この場面で「ミス」を連発したのでは、野球ファンはちっとも燃え上がらない。
 言葉のミス、チャう、エラーも人の世を導いて行く。

▼入野忠芳(いりの・ただよし) 1941年生まれ。67年大阪大学医学部卒。内科医。入野医院(大阪市)院長。MRI診断の権威で、桂三枝、故佐治敬三氏はじめ各界著名人の主治医としても有名。「めまい」「拝啓、患者サマザマ」など著書も多数。日本脳ドック学会ガイドライン作成委員、元アメリカ心臓協会評議員。
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