準備

2008年07月19日 17時39分14秒 | 黒猫のひとりごと

カタカタ・・・・・         コトコト・・・・・・・

男や記者さんが、お酒を整理している。

さっき、酒屋さんが来て置いて行ったのだ。

斧さんは、お店の掃除をしている。

「ミャァ」

子ネコが、鳴いた。

僕はカウンターの上で、子ネコの遊び相手をしているのだ。

子ネコを仰向けにひっくり返して、前足でお腹をグリグリする。

「ミャァ」

バタバタしている。

ふふん。

これで、動き回ることは出来ないのだ。

ぺシ――

ニャ

バタバタしながら、子ネコが僕の前足にネコパンチをした。

なかなか、将来有望なネコパンチである。

前足を離す・・・

「ミャァ」

もがきながらひっくり返った子ネコが、歩き始めた。

僕のほうへと向かってくる。

顔を伏せて、子ネコの様子をうかがう。

・・・・・

僕の鼻先をクンクンしている。

そして、前足を僕の顔に乗せた。

バタバタするので、目を閉じる。

・・・・・・・動きが止まった。

僕の顔にもたれかかったままである。

ゴロン――

突然、転がった。

「ミャァ」

「ニャー」

・・・・そのまま、寝た。

僕は子ネコを銜えて、お皿の中に戻す。

ニャー

ハーブちゃんも、お昼寝中である。

平和・・・

お昼ごはんも、ホットケーキだった。

それに、果物が少々。

――トン

窓際のテーブルに移った僕は、大きく伸びをする。

窓の外を、人が歩き去っていく。

もう夕方で、影が長く伸びている。

僕は、うつぶせる。

フリ・・・・・       フリ・・・・・       ・・・・・・・・・・

そして、シッポを左右に振る。

・・・・・暇なのである。

カラ・・・・・        カラ・・・・・

足音がする。

音のほうを見ると、ベンチさんである。

2階から、降りてきたのだ。

「ニャー」

もう、元気になったのだろうか・・・

ベンチさんの頭に、髪飾りがついてる。

トン――

僕はテーブルから飛び降りて、ベンチさんに跳びかかる。

バサ――・・・・・

すると、ベンチさんは両手で僕を抱えた。

「あなたも、一緒に来る・・・?」

「ニャー」

おや。

ベンチさんは、首飾りも着けている。

ひもに丸い飾りが付いていて、なにやら文字が書いてある。

カラ・・・・・        カラ・・・・・

歩き出したベンチさんの行く手を、男がさえぎった。

「まだ寝てたほうがいいですよ・・・・・・バス停には僕が行きますから・・」

「・・・・・・わかりました」

ニャ

男が、僕を掴んでベンチさんから引き離した。

「ニャー」

抗議する。

遊ぼうと思ったのに・・

カラ・・・・・        カラ・・・・・

ベンチさんは、2階に去った。

・・・・・

・・・・前に、歩かないかな。

男が動き出したら、それに合わせて足を動かすのである。

僕が得意とする、空を歩くネコである。

――スタ・・・

すると、男が僕を放した。

「ニャー」

つまんないのだ。

「マロックさん・・後は僕が準備しとくので・・・」

「・・おねがいします」

男が、カバンを持って入り口へと向かう。

「ニャー」

どっか行くの?

すると、男が僕のほうを見た。

「お前も来るか・・」

ニャ

とりあえず、付いていくことにする。

カラン――コロン――


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