石と雨

2014年07月14日 03時55分55秒 | マーロックの日記

                               ・・・・・    ァァァァァァァ     ・・・・・

              ・・・・・・   ゥゥゥゥゥ

   ―――

水の粒が流れていく・・・

クラゲ傘には、小さな水粒がいくつも飛んでくる。

私は、それを傘の内側から見ている。

石をイスにして、大き目の石を2つ重ねてその前に置いた。

その上にクラゲ傘を置いてある。

こうすることで、体をひねらなくてもクラゲの中に頭を入れれる。

そして石の上に乗ることで、黒猫も傘の表面が見やすくなる。

「・・・」

黒猫もジッと見ている。

横には、ランタンライトを置いてある。

     ―――

流れ出した粒は、だんだん速度をあげて流れていく。

途中、ほかの粒も一緒に連れて行く。

だけど、大きめの粒がいてそれにぶつかると、たまに止まる。

でもそれも少しの間で、すぐ、より大きくなった粒が流れていく。

右の粒が流れた。

――左も。

・・・短い時間に、たくさん流れた。

    パシ

たまに黒猫がシッポを振ると、私にあたる。

のんびりと落ちて行くのを見るのも、悪くない。

「・・・・」

だけど、黒猫も分かっているだろう。

この傘を少し外に移動させれば、あたる水粒の量はものすごくなる。

「・・・」

石の上の黒猫が、私の方を見た。

       ―――

                   ゴト

私は立ち上がって、イスにしていた石を持つ。

それを、石の屋根に出る出口のそばまで運ぶ。

すでに出口の近くにいたので、すぐそこ。

霧状の粒がたくさん舞っている。

       ――

                       パサ

石を置いて、傘とランタンも運ぶ。

         

黒猫は重ねた石から降りて、私が移動させたイス石に向かった。

      ―――

私は、黒猫の乗ったイス石にかぶせる様に、クラゲ傘を置く。

           バチバチ

傘に雨があたる。

体をひねって、私も覗き込む。

                    バチ  バチ

激しくあたる雨粒は、もう粒ではなくて水の流れ。

「・・・・」

結構体に雨があたるし、私は立ち上がって少し下がる。

後で枝ひろいに行くから、そのときまた見れる。

黒猫の横に置いたランタンが、石の屋根も少し照らす。

雨がぶつかって跳ねている。

たくさん。

非常食の中には、お茶漬けの小袋もある。

・・・お腹が少し減った。

石にぶつかって跳ねる雨粒を見るのは、おもしろい。

「・・・」

黒猫も、クラゲの中からジッと見てる。

もう少し、石の屋根を見ていよう・・・

          バチ  バチチ  ・・・

                            ・・・   ォォォォ

                                     ・・・・   ァァァァァァァ   ・・・・・