社 会 を 明 る く す る 運 動
平成28年度、今年も「社会を明るくする運動強化月間」が7月1日から始りました。
“社会を明るくする運動”~犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ~は、すべての国民が、
犯罪や非行の防止と罪を犯した人たちの更生について理解を深め、それぞれの立場において力を合わ
せ、犯罪のない地域社会を築こうとする全国的な運動で、今年で66回目を迎えます。
“社会を明るくする運動”は、昭和24年7月1日,更生保護制度の新しいスタートである「犯罪者予防更
生法」が施行されましたが、戦後の荒廃した中にあって、街にあふれた子供たちの将来を危惧していた
東京・銀座の商店街の有志が,この法律の思想に共鳴し,同年7月13日から1週間にわたって,自発的
に「犯罪者予防更生法実施記念フェアー(銀座フェアー)」を開催しました。
この銀座フェアーが刺激となり、また犯罪者予防更生法施行1周年を記念して、その翌年の昭和25年7月
1日から10日まで、「矯正保護キャンペーン」が全国的に実施されました。このキャンペーン期間中、前年
の銀座フェアーに示された一般市民の熱意と善意を高く評価して、映画会、記念スタンプやリーフレットの
配布、街頭宣伝活動などの啓発活動が全国的に実施されました。街にあふれる戦災孤児、犯罪や非行の
激増による社会不安の増大、インフレや物資不足により生活に余裕のない人々の、不幸な少年に対する
思いやりや愛の心を呼び戻し、殺伐とした世相に明るい光をともしたとも言われています。
昭和26年7月、「銀座フェアー」と「矯正保護キャンペーン」を通じて、犯罪の防止と犯罪をした人たちの立
ち直りには、一般市民の理解と協力が不可欠であるという認識を深めた法務府(現在の法務省)は、この啓
発活動を将来とも継続して一層発展させる必要があるとして、“社会を明るくする運動”と名付け、国民運動
として世に広げることにしました。
第60回(平成22年)の運動から、新名称「“社会を明るくする運動”~犯罪や非行を防止し,立ち直りを支
える地域のチカラ~」と改め、さらに地域に根ざした国民運動として一層の推進を図られています。。
幸福(しあわせ)の黄色い羽根
「幸福(しあわせ)の黄色い羽根」を本運動への賛同のしるしとして、第61回運動から正式な広報資材として
活用されています。この「幸福(しあわせ)の黄色い羽根」は、長崎地区保護司会が考案し、第58回の運動
から取組を始めたもので、運動のシンボルマークであるヒマワリと、刑期を終え出所した男性をあたたかく迎
える夫婦愛を描いた映画「幸福の黄色いハンカチ(昭和52年、山田洋次監督)」にヒントを得て作られたも
のです。
保護司をはじめとして地域の安全・安心に向けた取組に御理解と御協力をいただいた多くの方々に広く着
用いただければと思います。