これね、観た方がいいですよ!
単純に楽しいです。
おそらく原作は違うと思うのです。北村想さんのイメージからすると。
でも、これだけ楽しければいいでしょう!という感じ。
これがつまんないっていう人とは話が合わなくてもいいという気さえします。
いっぱいお金かけて、こんなただ楽しいだけの映画を作ってしまうのはすごいですよ。
いえ、メッセージ性がまるでないとはいいませんけど、二の次だから。
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こういう映画、大好きなのです。
贔屓の引き倒し、たぶんそうだと思うのですが、それでも好きだと言いきってしまいます。
筋なんかわかっちゃうんですよ、でも、それでもいいんです。
観客のベタな期待に応えるって大切なことでしょう?
私はこれからべた褒めしますよ。
少しネタばれ気味になるのは勘弁してください。
まずオープニング。
第二次世界大戦のなかったパラレルワールドの帝都を空からみせて、そこからアニメになってアメコミ風に盛り上げるあたりの、これからおとぎ話が始まりますよ、楽しんでねという感じがたまりません。
そこから続く序盤は若干かったるい気がしますが、泥棒修行が始まるあたりはくくっと上り調子。
テンポの緩急があって、そこがいいと感じるか、失速したと感じるかは微妙なところかもしれません。
そして嬉しいのが嘘臭くないアクション。
ほんとに人間が動いてる感じがするのがものすごくいいんです。
スマートなアクションより、痛そうなアクションが好きな私。
たとえば最後のマトリックスのゲームの画面をスクリーンで見せないでという感じがないのが嬉しいです。
加工がないわけではないのですけれど、ホントに登ってるし、ホントに飛び降りて着地してるし、という感じ。
テロップでロシア語通訳のスタッフがいて、「?」と思っていたのですが、このアクションの人たちがロシアの人たちだったようです。
体操をみてすごいと思う感じにすごい。
キャスティングも良かったです。
原作度外視でのことですが、このキャスティングだから楽しめたと思います。
工作担当の源治さんの国村隼さんと高島礼子の夫婦って、意外ですけれど、案外映りがよくて、久しぶりに高島礼子がいいと思いました。
そんなにウェイトの大きい役ではないのですけれど、程の良い姐御っぷりが印象的。
国村さんのとぼけた雰囲気がまたはまって素敵です。
おもむろに神社の小さなお社から取り出すのが泥棒修行の指南書というのがまた、ベタで…。
地味にぴったりだったのが、K-20担当の警部の益岡徹さん。好きなんです。この俳優さん。
主要キャストの3人もぴったり。
ヒロイン・華族のお嬢様は松たかこ。
実は主役は金城武演じるところの、K-20に仕立て上げられた曲芸師じゃなくて、こっちだったか、という活躍です。
お嬢様だと言われている松たかこ嬢ですが、いわゆるお上品なお嬢様じゃないと思うのです。
お嬢様にしてはいろいろなことにぞんざいでガサツな感じ(ものを食べるところとかをみると特に)がして、そっちが素でしょうと。
でも、ちゃんとお嬢様もできるんです、そうしようと思えばということで、きっちりお嬢様の雰囲気。
黒いドレスで登場した時はおお、綺麗と単純に思ってしまいました。
CDで聴いた「モーツァルト!」のコンスタンツェ以来です。こんなに松たかこがいいと思ったのは。
松たかこ演じるところのお嬢様が「私もお手伝いいたします」というところ、予告でもあるのですが、その直前に「はい!」と手を挙げているのですが、そこが「へい!」に聴こえて、ひとりで楽しくなってしまいました。
この時の笑顔のわかっていないにっこり加減が、いいぞ、松たかこ!
基本、コメディエンヌ体質。
コメディ体質といえば金城武。
佇まいがすでに可笑しい。
かっこいいはずのに、なんだかビクターの犬みたいでしょう?
ハトに聴診器をあてているところなんて、絵面だけでもう可笑しい。
お嬢様に「笑って~!」と言われて怪人らしく高笑いするところもつられて笑ってしまいそうです。
うわ~、笑ってるよって。
ファンになってしまいそうだとるいちゃんも言っていましたが、ほんとにそんな感じです。
ファンになりそうといえば仲村トオルもそうです。
彼のちょっとクラシカルな雰囲気が物語の時代に合っていて、気取った感じのスリーピースのスーツが似合っています。
明智小五郎なので、基本的には二枚目気取りの男なのですが、金城武が化けた偽物の明智を演じているときの動きが可笑しくてすてき。
レーザーの警報器を試すところの手と顔が…。
音楽もきっちり鳴っていて、特にメインテーマがハマっています。
この雰囲気は大元の怪人二十面相のイメージで、大時代的に盛り上げる金管が鳴るところがやっぱりわくわくするのですよね~。
まさにエンターテインメント的。
ああ、でも、こんなに褒めちゃったら、観に行ってかえってがっかりされそう。
ラストはものすごく照れくさいような、うわ~というようなセリフなので…。
期待して観に行って「え~、こんなのが好きなの?」とか。
でもいいや、そう思われても。
原作はこちら。
きっとものすご~く違う作品なのだろうなと予想できるのですが、やはりこちらも読んでみたい気がします。
完全版 怪人二十面相・伝
著者:北村 想
発行:出版芸術社
Amazonで詳細をみる
でも、原作より先にDVDを買ってしまいそう…。
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要潤や小日向さんの使い方も贅沢…。あれだけだよ?すごいよね。
2回観ても全然飽きなかった。きしちゃん本当にDVD買ったら上映会しよう!SM夫人も是非ご一緒に。
これからは何かあるごとに「わーっはっはっはっ」と高笑いして「良家の子女のたしなみですわ」と言うことにします。
なんだかとっても楽しそうじゃないですか。
全然ノーマークでしたが、ここまできしさんがべた褒めとは!
るいさんもお勧めっぽいし、これは楽しいかも知れませんね~。金城さんも、要潤さんも好きだし、いいかも知れませんね。
この映画、ものすごく面白かったです!
少年小説がもっているワクワク感がそのまま映画になった感じ。
先が読めても全然気にならないし、むしろ「ほ~ら、やっぱり思ったとおりだった」と嬉しくなってしまう。
日本人、こういうの作らせたら最高だと思いました。
金城さんの、無茶にしかみえないアクションとか、真っ逆さまに飛ぶオートジャイロとか、普通ならありえなくても『二十面相』だから、全然問題なし。 むしろこれが正しい(笑)
観終わって、「あ~いいものを観た」と単純に思える映画でした。
上映会には是非是非混ぜてください。
映画館に足を運ぼうか…とも思ったけど、きしちゃんとるいちゃんとワイワイ観たいから、それまで我慢する。
絶対そっちのが楽しそうだもん
小日向さんの病気はどうなったんだろう。心配だわ。
最近とみに「嘘つき~」と某A先生から言われることの多い(記憶が甚だ怪しい)ワタクシですが、このDVDは絶対買うから、上映会は決定事項ということで。
るいちゃんとことうちとどっちがTV大きいかな?プロジェクタ借りて壁に映す?!
でも、私は樽井さんほど厳しくないですよ。
甘々ですから、詰めも甘いし。
松たか子が鼻唄で歓喜の歌とか歌っちゃいますから、できれば年内に!
もしつまんなかったら、きしの奴~っと悪態ついてもらって構いませんから~。
心強いお味方です~。
このワクワク感って、少年探偵小説へのノスタルジー含みのワクワク感ですよね。
だからでしょうか。お客様も私が観た回は年配の方も多くいらしたのですよ。
でもって、お嬢様が楽しそうだというお話もあんみつ姫以来の日本人のツボ。
ほんとに年末年始にぴったりで、映画って娯楽だったと思い出させてくれる作品でした。
買ったらすぐにでも来て~っ!
「おいおい、そこでか?」ってとこでまでワイワイ言っちゃうから、きっと。
でも、S・M夫人。
私は基本「褒め」の人間だと思ってたのに、認識間違い?
ああ、でも、確かに映画の「終戦のローレライ」のカスだと言ったし、今もカスだと思ってるな。
>泥棒修行の指南書・・・ベタ
>ビクターの犬
きしさんの読んで笑っちゃいました
しかしですね
松さんの登場シーン綺麗だった!びっくりです
それにしても・・・まさかきしさんがこの手の映画好きだとは
正直、ちょっと意外でした。
そうそう仲村さんは・・・横顔か上を見上げる時の顔が良いです
それと脚は主人公より長いですよねえ・・・。