青空エクスプ レス

日本ではオンリーワンの手書き地域雑誌『あおぞら』の編集発行人を経て、室戸市の政治を監視する改革派議員三期目。

国保税引き上げ案への反対討論

2013-03-01 | 議会報告
 (この記事は、先に掲載した室戸市が2011年3月定例会において行おうとした国保税値上げについての記事3部作の最終編として書く)

 室戸市の国保税に関しては、同年の春に市長後援会が発行した後援会新聞において市長が同年11月に行われる市長選の公約として「国保税は値上げしません」と市民に宣言した。これがその「小松けんじ後援会だより」に掲載した記事です。

  

 それをだ。

 小松市長は11月の市長選で再選されると驚くことに、次の3月議会に「国保税値上げ」の議案を提出した。であるが、これは間違いなく公約違反。

 当然、室戸市議会においては会津の教えではないが「ダメなことは駄目なもの」、不正は絶対に許さない私ですから、私一人が小松市長のこの公約違反の不正を一般質問で追及。その議会最終日の採決を取る前に行われた討論にも登壇し、批判を行いました。

 その討論の全文をここに明らかにする。これが全国の改革派議員に、少しでも参考になればと思っています。


 ≪九番、谷口。市民を代表して、議案第9号・国民健康保険税の引き上げ案に、反対の立場で討論を行います。

 まずはじめに、先ごろの東日本大震災によって被災された多くの皆さんに対し、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。そして、国のご尽力と国民の支援を以って一日も早く復興されることを強く希望します。

 さて、議事に入ります。本議案については、提案までの市長の政治姿勢に疑問を持つため、市民を代表して反対致します。

 本市の国保事業特別会計は平成9年からずっと次年度より繰越充用を行っていて、次の年度から借金をせざるを得ない大赤字が続いているというのが現状です。これは会社でいえば借金もつれの会社が銀行から借金して年度末に赤字額を変えし、同時に銀行から同額を借金して事業を無理やり続けているようなもので、いわゆる自転車操業。これが十五年も続けられ、その組織の長と歴代の担当者が批判を浴びないというのは、自治体組織以外にはありえません。もし室戸市が会社なら歴代の赤字を増やした社長は就任四年を待たず更迭されています。

 勿論、国保会計の赤字が続くこの実態を生んだのは、これまでの長い間、監視と徹底批判を怠ってきた我々議会にも責任がありますが、現場にいてその問題を解消するための苦心が足らなかった、平成9年以降の市長と執行部に最も責任があると言えます。

 ただ私は知っていますが、現在の担当者は就任以来、この赤字解消に向け苦心していたし、改善策も聞いていました。しかし、執行部で綿密な協議の結果、最終的に出てきたのが市民に負担を負わせるこの国保税引き上げ案です。

 いま申しましたように、室戸市の国保会計が赤字が続いていることは行政関係者はみんな知っています。しかし、市民の中でこのことを知っている人は余程行政に関心が深い一部の人だけで、大半の人は知りません。市民が解っていることは「国保が高い」ということだけです。そこにこの「国保税を引き上げます」という話です。

 私は商売人の子ゆえ、何事も消費者の立場に立って物事を考えて答えを出します。この問題も「唐突な値上げ案を聞いた市民はいったいどう思うのか」と考えると、「みんな反対する」と答えを出しました。例えそれがこのように一年間に一世帯4、5千円の値上げであっても、普段は安い国保税なら納得もしましょうが、日頃から高いと思っている国保税では更に千円でも腹が立ちます。これが市民感情というものです。加えて、4月からは原油の高騰を受けて電気代やガソリン代の値上げも予定されているし、大地震災害で世の経済状況もどう動くか全く不明。そんな時期の値上げです。

 他方、国保税値上げもいたしかたないという事情も理解しています。元々国の制度設計が悪いから全国どこの自治体の国保会計も赤字傾向になるという理由はその通りで、私も重々、解っています。そして、本来、この国保会計は国保税で賄わなくてはなりませんが、本市の現状は17.35%しか支え切れていません。そのため、近年のこの会計は単年度では赤字が続き、現状として21年度決算においては五億円余りの累積赤字を生んでいます。それと、国や県からは「支援するが、室戸市もその赤字解消のために目に見える努力をしなさい」と長年、本市に求めていることも知っています。だから、国保税の値上げに踏み切らなくてはならない理由も理解できます。

 ですが、それらのことを認識していてもなお、どうしても納得できない理由があります。

 一点目は、国民健康保険税はどの医療保険よりも高く、それでいて加入者はどの医療保険より低所得者が多く、「払いたくても、高くて払えない」という実態があります。だから、保険税を引き下げることこそ求められています。なのに、国保会計経営の失敗の結果である巨額の赤字を市民につけ回しする今回のような引き上げ政策が行われること。

 二点目は、小松市長の後援会が一年前に発行した後援会新聞で市長は「もうこれ以上、国保税を上げることはできませんので、滞納金の徴収に集中して取り組みます」と態度表明し、公約していること。

 三点目は、昨年11月末の市長選でも国保税の値上げに関して室戸市民に話はしなかったのに、再選されて二カ月もたたない1月末にはこの国保税の値上げを執行部内で決めていたこと。

 四点目に、議会開会までに住民説明会を開いてこの国保税の値上げを市民に説明すべきと要請したにもかかわらず、市民の存在を無視して説明を行わずに値上げしようとしていること。これについて言うと、市長選の前には熱心に市政懇談会を行うのに、選挙が無事に終わるとこのように重大問題を前にしても市民に知らせようとしません。これでは、明らかに市長として持って得べき公正性に欠けます。

 以上、この問題に関し、市長は適正な行政業務を行うに当たり過去四年間、踏むべきステップを踏んでこなかったことや、市長選の前には「国保税は値上げしない」と市民に向けて態度表明していながら、市長選が済めば「値上げする」と180度、方針転換をしたことなどを考えると、市長の政治姿勢はまったく信用できません。

 故に、この値上げの話をいまだに聞いていないし納得もしていない市民の声を議会に反映することも大変重要なことであることから、私はここで明確に本議案に対し反対します。

 議会とは首長と議員とが対等な政治機関であり、議会の決定があって初めて首長に執行権が生まれます。これは、自治体の主要な決定は首長ではなくて、議決権を持った議会が執行権をも握っているということであり、議決した賛成と反対のその判断結果は首長ではなくて、市議選を前にした議員全員の判断だと市民の皆さんは認識します。

 又、付け加えますが、討論とは賛成者と反対者が交互に自分の意見を述べて、相手の意見に反駁し、批判し、攻撃することにより聞く人に対して論点を明らかにし、問題の判断をしやすくするために行うのが討論です。本議案についても、市民が反対する国保税値上げに異議を唱え賛成討論を行うこともそれはそれで討論の目的に合致し、論点を明確にするという点ではあってよいと考えますので、是非登壇して、市民に向かって堂々と国保税値上げ賛成論を述べ、反論していただきたいと思います。

 以上で、議案第9号についての反対討論を終わります。≫



 以上が、議席に座って議員(当時は定数16名だから、議席には14名がいた)に向かっての反対討論。

 この私の反対討論を受けて、公約違反の市長を支援するために賛成討論を行ったのが、市長選でも支援した町田又一議員と久保善則議員、鈴木彬夫議員の3氏。これに続いて上野祥司議員が反対討論を行いました。新人議員の上野議員が反対できるのに2期目以上の議員がなぜ市長の不誠実な公約違反に反対できないんでしょうね。

 討論とは本来、自分の賛成または反対の意見を議員に訴えかけ、その結果、自分の意見に同調させようとするもの。しかし、私はそうしませんでした。「それはなぜか」。それは、全員が当てにならないし、頼りにならないからです。何でもかんでも賛成しているようじゃ、地方議員として当てになるわけがない。「不正や不公平や不適正なことには反対し、健全で公正で妥当な議案には賛成する」、こうでなくちゃ。

 室戸市議会において議員の多くは「議会に提出された議案には全て賛成するもの」だと思っている方ばかりだから、私が市長の不正を追及するときでも「どうせ、議員全員が不正に賛成する、反対する勇気がない」ことを見越して、議員に対して議会や行政のあり方をお教えしたりしながら終わり、結果も「可決」と解った上で反対討論のために登壇していた。

 地方議員としての職務を全うするため議員になった私に、「どうせ可決するからみんなと一緒に賛成しておこうか」なんて情けないことは一度もしたことがない。そんな恥知らずなことは一切やらなかった。

 孔子の教えである会津の教え「ダメなことは駄目なものです」なんてものは敢えてどなたかに教えていただかなくても、もう若いころからそう生きてきて、身についているから、議場の誰も不正に口を出せなくても私だけは議会前2か月前から調査研究を重ね、理論武装をして、武井市長と小松市長を追い詰めて行った。

 以上、かつて私が市民の支持を得られず落選した、その1か月前にこういう出来事があったということです。

 室戸市民は、私がこうやって室戸市民の盾になって8年間、ずっと戦ってきたことを知っておられますか?

 市民はよく覚えておいてくださいね、私が死ぬまで。 

 ま、今となってはどうでもいいことですがね。(笑)

 それはそれとして、今日、小用があって室戸の街中に行ったときオシッコがしたくなり、室戸市役所に寄った。小用を済ませて1階ホールに出ると、議員だった時に親しくしていた職員がいたから「どうぜよ、元気にやりゆうかよ」と、しばし話した。

 ジオパーク拠点施設で揉めていた問題のその後の経過や、庁内の上司との状況など、議員時代のように調査活動を行いました。聞くと、思った通り、行政内も相変わらず市長と市職員との関係はよくないようだし、議会も相変わらず何か問題視するようなことがあっても一言二言意見を言ってもすぐに収まってしまい、私がいたころと比べたら拍子抜けするときがあるみたいだ。

 さもありなん、と思った。

 一つ朗報は、「為に為らん人が悪い」という話。聞いて、「為らぬ人は要らぬなりけり」と思った。


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国保税値上げについて市長に問い質す

2013-03-01 | 議会報告
(2011年(平成22年)の室戸市議会3月定例会において室戸市が国保料を値上げしようとした時に、まだ室戸市議だった私が2011年(平成22年)3月7日に書いた記事。小松市長のその公約違反の事業計画に対し、市議会においては私一人がそれを追及して論陣を張り、その当日、ネットを通じて全世界にその不正な行為を情報公開した。
 室戸市民の皆さんはこんなことがあったなんて全く知らなかったでしょうが、ご参考までに、そして「地方議員とはこうあるべきだ」と知っていただくために、再度掲載します)


 ≪さあ、今日3月7日(月)は私の今任期最後の一般質問を行う日です。

 ●質問の内容は、次の通り。

1、市長の政治姿勢について

  (1)子ども手当の自治体負担について
  (2)国の一括交付金について
  (3)国保会計の再建と、滞納対策について

    ①国保税の引き上げについて
    ②「滞納に対する特別措置に関する条例」の制定について

2、生活保護の現状と課題について

3、自動二輪ナンバーによる観光PRについて

 所要時間は、議員一人の質問持ち時間50分のうち、再質問を含めると、約43分の予定。10時に始まって、執行部の答弁も含めますと、11時15分ごろに終わると思っています。


 私の質問の中で一番注目される質問は、やはり市民が一番関心がある「国保税の引き上げ」についてでしょう。

 2月初めに私が市民課に要請して資料を作っていただいたのが、次の二つの表です。

  

 A表は年齢が40歳から65歳までの夫婦と40歳以下の子供のいる3人家族の世帯ですが、ご覧頂いてお分かりのように、150万円の低所得額の世帯も700万円の世帯も増加額は同じ6000円となっています。

 又、その増加率は、100万円の所得の家族の国保税増加率は2.03%、150万円が1.83%、200万円が1.54%、300万円が1.16%、そして700万円の高所得家族が0.86%と、所得が増えるに従い国保税の増加率は下がり負担が軽くなり、所得が減るに従い国保税の増加率は上がり負担が重くなっていることが分かります。

 又、下のB表は年齢が40歳から65歳までの2人家族の世帯ですが、これも150万円の低所得額の世帯も700万円の世帯も増加額は同じ5000円となっています。又、その増加率は、A表の例と同じように、100万円の所得の家族の国保税増加率は1.92%から徐々に下がり、700万円の高所得家族が0.72%と、所得が増えるに従い国保税の増加率は下がり負担が軽くなり、所得が減るに従い国保税の増加率は上がり負担が重くなっていることが分かります。

 これは室戸市だけこうなっているのではなく、国の国保制度がこうなっているからですが、大いに疑わしい制度だと言わなければなりません。

 「なぜ、高額所得者や高額所得のある家族に重い負担をかけないのか。負担率が高いといえども、6000円。その家族には屁とも思わない金額なのに」。「なぜ、低所得者や低所得家族の国保料は負担を軽くしないのか。それがたとえ3000円上がっても、苦しい生活の中では重い負担になるのに」。

 唯、室戸市において国保会計は平成8年を境に暗転、9年度決算以降、赤字会計が続いています。下が累積赤字の金額です。

平成9年度決算・・・・  △4763万円
  10年度決算・・・△2億1616万円
  11年度決算・・・△3億5696万円ーーー11年度当初で国保料引き上げ(前市長) 
  12年度決算・・・△2億5719万円
  13年度決算・・・△3億4007万円
  14年度決算・・・△3億6449万円
  15年度決算・・・△3億9236万円ーーー15年度当初に引き上げ(前市長)
  16年度決算・・・△4億2543万円
  17年度決算・・・△4億6720万円ーーー17年度当初に引き上げ(前市長)
  18年度決算・・・△4億6054万円
  19年度決算・・・△4億8518万円
  20年度決算・・・△4億7617万円
  21年度決算・・・△5億0424万円

 以上のように国保特別会計は赤字が増大して来て、国保税引き上げの対策は前市長が任期8年間に3度行ってきました。だから、引き上げ策は遅いとも言えますが、それでもなお今回の室戸市の国保税引き上げに反対するのは、理由があります。

●市長は昨年、「国保料は引き上げない」と市民に向けて公約していること。
●市長選の前や今議会前に、この国保税引き上げについて市民に対して説明しなかったこと。


 この二つは大きな問題だと思っています。

 「上げない」と約束していることを守らないことも、「上げたいから、協力して下さい」と市民に説明しなかったことも、問題だ。

 市民は「上げない」という約束を信じます。それを、「黙って上げれば、市民の皆さんはどう思うか」を市長が考えていないことが問題です。

 この論点で今日は質問を行いますので、国保税の引き上げに反対の市民の皆さんも、国保税を上げようとする市長の応援隊の皆さんも大勢おいでになって、久々に議場をにぎわせていただきたいと思います。それがまた、室戸市議会の活性化につながると考えますし、市議会議員選挙直前の議員諸氏の活躍ぶりなどもご覧になって参考にして頂けたらと思います。≫

(「2・『国保料は値上げしない』の公約に違反」の記事に続く)
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「国保税は値上げしない」の公約に違反

2013-03-01 | 議会報告
 (1・「国保税値上げについて市長に問い質す」の記事のつづき)


 ≪3月7日(月)に行われた私の一般質問の中から、一つだけ、「国保税の引き上げについて」の質問原稿のすべてをご紹介しておきたいと思います。

(3)国保会計の再建と、滞納対策について

 ①国保税の引き上げについて

 本議会に国保税引き上げ案が提案されています。質問では便宜的に「国保料」とします。

 低所得者の加入が多い国保制度は、財政基盤が脆弱で、平成20年度の医療制度改革以降、都市部を中心に前期高齢者交付金が減少したことなどが影響しているとみられ、全国の市町村から国保制度の抜本的な見直しを求める声が相次いでいます。

 県市町村振興課が21年11月にHPで発表した「20年度決算に基づく県内市町村健全化判断比率」の確定値を見ますと、高知市と室戸市の二市が16.25%~20%の間が健全とされる連結実質赤字比率が赤字となっていて、本市の場合は19年度決算で8.25%、20年度決算でも6.09%と、悪化傾向にあります。そこには要因として、「国保事業特別会計4億7600万円の赤字の影響」と明確に示されています。

 これを見る限り、国と県が本市の国保会計の赤字解消を支援する条件として、この赤字を解消するために取り組む、目に見える形の本市独自の施策を行うことを求められたものと推察できます。これが一点。

 それと、担当課は市長就任から、当時は4億8000万円余り、現在は5億を越していますが、この累積及び単年度赤字の赤字削減の方策の一つとして国保料引き上げを提案してきたことも知っています。これが一点。

 そして又、高知市などでは少しずつ国保料を引き上げていることも承知しています。これが一点。

 これら三点から、国保料引き上げも致し方ないとは思います。

 しかし、理解できないのは、19年度、20年度、21年度、そしてこの22年度と、市長は18年末に就任以来、この巨額の赤字をよく認識し、途中、高知市などに倣い少しずつ国保料を引き上げる必要性も十分、認識しておりながら、4年間、引き上げをしてこなかったことです。

 過去の国保料引き上げ時期は11年、15年、17年、この年の3月議会に国保料値上げが提案され、決定しています。つまり、この三回は前市長が必要に駆られて任期八年の間に引き上げたもので、小松市長の任期4年間には国保会計の赤字が増大していく中、この手立てが行われませんでした。私はその理由を、次期市長選に影響するから選挙前に値上げしなかったものとみています。それが、市長選で勝利すると、再選から2カ月もたたない1月末頃にはこの値上げを協議し議会提案を決定しています。

 過去に上げるべき時に少しずつ上げてこなかったこともおかしいが、昨年の市長選においても、「5億円の赤字になってしまったので、市長選の後、新年度から国保料を値上げさせて頂きます」などという公約はなく、市民にその意思を全く示さなかったことを考えると、このように唐突に上げることも大いに疑問です。

 それに加え、担当課には「住民に説明しないまま議決すれば批判の声は高まる。だから、議会前に住民説明会を開いて市民に向け周知徹底した方がいい」とも、要請しました。しかし、行われませんでした。

 それに、年収100万円や150万円しかない市民の身になれば痛みはわかります。他人に重い荷を負わせる時には、その前にその荷を一度は自分が背負ってみれば、人の身の痛みがわかるものです。でも、高い給与をもらっている市長や執行部職員には年収150万円の実体験がないから、この所得が低い市民の身の痛みは皆さんの今の人生においては絶対に理解できないと思います。
 
 そこで、先の議会では4番議員が国保会計の5億400万円の赤字額を指摘しただけでなぜか市長に叱られてしまいましたが、私からは更に厳しく、全て市長にお伺いします。

 一点目・このように全国の自治体の国保会計が赤字傾向にあるのは国の社会保障制度が悪いのが原因です。その制度の欠陥と考える点を列挙し、どんな制度なら自治体の国保会計は健全に行えるとお考えかを聞く。
 
 二点目・①23年度に市民に負担して頂く今回の値上げによる増収予測額は約1038万円ですが、市政50年間の経過の中で、この新年度を除いて、これと同額程度を一般会計から国保会計に法定外繰入れの支援をしたことはありますか。あるならば、その年度と金額をお聞きします。

 ②そして、前市長が国保料引き上げを最後に提案したのは17年3月議会で、それから6年が経過し、市長就任からも4年が過ぎました。その間、この巨額の赤字を認識していながらなぜその4年間、この問題を放置してきたのか。対策として、赤字のこの国保事業特別会計を黒字の一般会計から緊急的に法定外の支援を行うアイデアがあることも知っていたはずなのになぜか行いませんでした。18年度以降、一般会計から国保会計に向け法定外の支援を行わなかった理由をお聞きします。

 三点目・このように、再選された後すぐに議会で値上げを決めようとするところをみると、昨年の市長選の前から当初予算の時に値上げしようと考えていたのですか。

 四点目・市長選の前には多忙な中、市長は市内各所で市政懇談会を開催しました。だから、この問題も議会開会一か月前の2月3日、担当課に、住民説明会を開催して市民に説明することを提案させて頂いた。しかし、説明会は行われませんでした。この値上げについては、なぜ一度も市民に情報公開しなかったのか。

 五点目・今回、執行部は国保料値上げに際して、この一般会計から緊急の法定外繰り入れを実施するが、これまでそれを行わずに来て、なぜ市民に痛みを強いる国保料値上げの方に舵を切ったのかをお聞きします。

 次に、国保料引き上げ率についてであります。(図参照)

    

 3人家族で医療分、支援金分、介護分を合わせた所得別の保険料をみると、年収100万円の家族の増加率は2.03%、150万、200万、300万、700万と所得が増えるごとにこの増加率は下がり、700万円の家族は0.86%の増加となっています。もう一つ、2人家族の場合の表をみると、100万円の家族の国保料値上げによる増加率は1.92%、そして年収が増えるごとに増加率は下がり、700万円の家族の場合、0.72%となっています。この資料から、低所得者ほど負担が重くなっていることが分かります。

 六点目・なぜ低額所得者の国保料の増加率が高くて、高額所得者になるほど増加率が低いのか。その理由をお聞きしたい。私たち一般庶民からみれば高額所得者といえる700万円の家族と150万円の低所得者を比較すれば、その負担率の格差は二倍以上です。国はなぜ、高額所得者の方の負荷を重く掛け国保料増加率を高くし、低所得者になるに従い国保料増加率を低くしないのか。その詳しい理由を聞く。

 七点目・又、この唐突な国保料引き上げが原因となって国保料の滞納が増加したら、市長はどのように責任を取られるのか。それとも、この引き上げによって国保料の滞納が増えることはないとお考えか。


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 一回目の質問には市長がすべて答弁しましたが、この国保料に値上げに関しては自分勝手な、まるで市政方針のように事業についての答弁を長々と説明をし、それでいて問いには答えなかったため、答弁が終わってから、議長に小休にしてもらい、議席で立って強く指摘した。

 「市長ね、国保会計が大赤字だということ、そのために国や県から市としての努力をしなさいとお叱りを受けていること、そのために国保税を上げざるを得ないことは市長が答弁しなくても私にはよくわかっているので、そのことはいいです。私はそんなことを問うていません。私の問いに対して正面からちゃんと答えて下さい」。

 この10日前の議会告示日に質問原稿を渡してあるので、私が市長と執行部に何を問うか知らないわけはない。それに、そんなに答えに窮するような無理難題の問いなんかじゃないので、市長が議員の問いに答弁しないのは答弁漏れではなくて、意識的に答弁をはずして答えないようにしているだけ。所謂、質の悪い作為があることがわかります。本当に素直じゃないです。

 続けて、市長に対し、意識的に答弁を行わなかった質問を再度、朗読した。

 「六点目と七点目を答弁して下さい。それは、六点目・なぜ低額所得者の国保料の増加率が高くて、高額所得者になるほど増加率が低いのか。その理由をお聞きしたい。私たち一般庶民からみれば高額所得者といえる700万円の家族と150万円の低所得者を比較すれば、その負担率の格差は二倍以上です。国はなぜ、高額所得者の方の負荷を重く掛け国保料増加率を高くし、低所得者になるに従い国保料増加率を低くしないのか。その詳しい理由をお聞きします。七点目・この国保料の引き上げによって国保料の滞納が増えることはないとお考えか、この2点についてちゃんと答弁してください」。

 結局、市長答弁はこの質問について知識不足と見え、しどろもどろになって、言い淀み、市長が二度、三度と登壇するも言いかけては止め、言いかけては止めして答弁できなくなったことから、私から助け船を出して議長に「市民課長でいいよ」と促し、ようやく市民課長が登壇。その答弁も中途半端な答弁だったが後で質問を行う議員のこともあるので、終わりにした。ホントに質問原稿を渡してからの10日間、皆さん、いったい何をやっていたんだか。

 これも、担当課長は間違いなくこれらの質問に関する答弁を作って、市長に渡しています。それを市長が「こんな質問に答える必要はない」とばかりにその答弁文章を破棄した上で、自分勝手な思いで以って国保会計に関する市政方針のような答弁を行います。これがいつもの市長答弁の実態。各課長が作成して市長に渡した答弁書をそのまま朗読すれば済むことを、それを悪意を以ってずたずたに切って質問の核心的な部分は取っ払ってしまったことによって、このように自らが墓穴を掘り、失敗をする。逃げるつもりがこうして最後まで追いかけられ、結局、こけてしまう。素直ではない。

 なぜ素直になれないんだろう。素直なのは、自分のことをすべて無条件で肯定してくれる人たちを前にした時だけ。でも、世の中そんなに甘くない。行政組織の長ともなれば、自分が間違ったことを行えば、当然、周りの正義が分かる人間から厳しく指摘され、その誤りを改めるように批判され、改めなければやがて「あー、こいつはダメな男だ」と見捨てられる。そんなことは18年に市長選に出たときからよくわかっているはずではないか。もしかしたら、みんな自分のすることをいつまでも諸手を挙げて賛成し、支え、支援し続けてくれるとでも思っていたのだろうか。

 なぜ、もっと素直になれないのか。肩の力を抜いて、誠実な心を以って、真摯に市民や議員に語りかけてはどうか。そして職員にも。それが身のためでもあるし、住民のためでもある。


 18年5月から市長の姿を見ているが、そんなことを思う。

 話を戻すと、何のために議員側から執行部に質問原稿を渡しているかワカリャしない。(私は戦の前に手の内をすべて見せるのは馬鹿げているし、八百長は嫌いだし、見せてしまうと執行部が勉強する部分がなくなるから、原稿の全部は渡さず、問いだけ渡している)

 思ったのは、こんなことなら、最初から課長の能力を信じて、日々、事業を専門的に実践し実態を詳細に知っている課長に答弁してもらった方がよかったんだと。

 人間の中にスーパーマンはいない。自分を過信してはいけない。市長以上の能力を持った議員もいれば、市職員もいる。市長以上の見識を持った人は行政関係者にいくらでもいる。勿論、市民の中にも小松市長以上の能力を持った市長にふさわしい人物がたくさんいることを私は知っている。唯、その人たちは日々の仕事に忙しいから市長にならないだけ。
 市長はそのことをよく認識し、議員や市職員の力を借りながら、市長職を全うするように考えるべきです。その認識がなければ、これからも失敗は続いていくことになる。


 続いて私の再質問の内容についてご報告します。

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(再質問)

 国保料の引き上げについてだけ、市長にお聞きします。(小松後援会新聞記事を手にしながら)

 ここに発行日も発行責任者の名も書かれていない小松けんじ後援会だより第5号があります。1ページ目に「市長就任3年目が経過した」とあるから、平成22年の1月ごろに発行されたものだと思います。その2ページ目の中段に国保会計と滞納金についての項目があり、「財政面ではどうですか」の問いに市長は市民に向かって、こう答えています。  

 「一般会計は黒字ですが、特別会計は赤字です。国保会計が5億円の借金、住貸会計が約3億円の借金です」と答え、最後の4行では「もうこれ以上、国保料を値上げすることはできませんので、徴収率を上げていくしかない」と明言。「皆さんのご理解、ご協力をお願いします」と結んでいます。

 この「値上げはできんから、滞納徴収に力を入れるしかない」の「・・しかない」とは、「手段は一つ」、「他に方法はない」という意味です。つまり、この文意は「国保料の値上げにご理解下さい」ではなくて、 「国保料の値上げはできん」と約束し、「滞納徴収に重点的に取り組むしか、他に方法はない」という態度表明です。そして、市長が書いて市内に配布されたことから、これは明らかに市民への公約です。

 このように、市長は市長選前の昨22年の春、市民に向かって「国保料は上げることはできない。国保料の滞納徴収に重点的に取り組む」と公約しています。これで新年度に国保料が上がったら、あなたを信じて昨年11月に投票した市民の中には、「市長に騙された」と思う市民もたくさんいるのではないか。

 2億、3億、4億と膨れ上がってきて、21年度に5億に乗ってしまったあの赤字経営を見れば、国保税の引き上げも止むを得ないとは思います。ですが、そうであっても尚、私は納得できません。数々の疑問がある。

 11年、15年、17年と武井前市長が引き上げた後、あなたが市長就任後の19年と21年か22年の当初になぜ引き上げを考えなかったのか。なぜ四年間、赤字が増大するのを十分知っていながらこの手立てを講じなかったのか。

 こうして国保料を値上げするなら、なぜ「国保料はこれ以上、値上げできん」と市長選の前に訴えたのか。

 又、市長選の前に行った市政懇談会で市民にこの値上げのことをなぜ説明しなかったのか。

 そして、市長選の時、なぜ国保料値上げのことを後援会新聞にも書かなかったのか、演説でも言わなかったのか。

 それに、議員にだけ話をして、なぜ市民に説明せずに料金を値上げしようとするのか。

 「高知市は市民に黙って値上げしている」という話も聞くが、私にそんな言い逃れは通用しません。ここは室戸市です。住んでいるのは室戸市民であって、高知市民ではない。高知市が黙って上げているから室戸市も黙って上げてよいということにはならない。市民には上げる前にちゃんと説明責任ぐらい果たすべきです。

 選挙の前には「国保料は値上げできん」と市民に公約し安心させておいて、選挙が済めば国保料を上げると言う。誰が信じますか、こんなでたらめな話を。

 18年の市長選の時も「市町村合併に取り組む」の公約で私や市民を信用させ、就任一年後の議員総会で「合併する考えはない」と表明、態度を翻しました。「やると約束しておりながら、やらない。やらないと約束しておりながら、やると言う」。約束しても、自分に都合が悪くなればすぐに変節して態度を翻す。あなたはいつもこうで、とにかく信用ならない。

 問・このままでは市長は市民を騙したことになります。ほんの一年前、「国保料の値上げはできん。滞納徴収に重点的に取り組むしか、他に方法はない」と市民に約束したことは嘘だったのかをお聞きします。市民の皆さんに向かってちゃんと説明責任を果たして頂きたい。それが市長に課せられた責務です。


 以上、一点だけお伺いして、私の今任期最後の質問を終わります。


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 この再質問に対する市長答弁も問いに答えず逃げ回りましたが、また私から議長に「問いに答えていませんと強く厳しく指摘したところ、市長が再度登壇して、「国保料の値上げに協力をお願いしたい」なんて、これもまた質問に答えられなくて、結局、後援会新聞に書いたことはウソだったという結論に至りました。

 つまり、残念ながら、昨年11月の市長選で投票総数の70%で市長を支持した市民の皆さんは、小松市長が書いたあの新聞記事「国保料の値上げはできん」の公約に騙されたということです。

 以前、「政治家は信用ならない」と書きましたが、全くその通りです。


(「国保税引き上げ案に反対討論」の記事に続く)
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