日々是好舌

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原発事故の想定外は詭弁。

2011年04月20日 10時07分44秒 | 日記
今朝(4月20日)の静岡新聞のコラム「大自在」に注目するべき記事があるので紹介しておく。

昔、八重山諸島の石垣島で魚網に人魚がかかった。人魚は嘆き悲しみ、放してくれたら海の大きな秘密を話すという。若者らが人魚を海へ逃がしてやると、人魚は「明日の朝、津波が来ます」と教えた。若者らは地元の人々を高台に避難させ、隣の集落にも伝えたが住民たちは信じなかった。翌朝、人魚の予告通り大津波が島を襲い、その集落は壊滅したという。

これは江戸時代中期明和8年(1771年)4月24日に発生した八重山地震津波にちなむ人魚伝説である。
大地震の直後に轟音が響いて潮が引いたかと思うと、黒雲のような大波が立ち上がった、と古文書は伝える。
そのときの津波は波高30メートルを超え、八重山諸島で9千人余りが犠牲になったと記録に残る。

岩手県宮古市の姉吉地区にも、昭和三陸地震(1933年)の大津波後に先人が津波の被害と教えを刻んだ石碑がある。
「此処より下に家を建てるな」。
姉吉地区は東日本大震災で高さ38メートルを超す大津波に襲われたが、津波は石碑の前で止まった。先人の教えを守った11世帯の地区集落は無事だった。

全国各地に大津波の痕跡が残っている。石垣島の人魚伝説も姉吉の石碑も、こんな大津波が来ることもあるという先人たちの警告なのだ。史実を無視して「想定外」などというのは、海沿いの原発の詭弁ではないのか。

新聞のコラムはこう結んでいるが私もまったく同感である。
原発が海沿いに立地するのは原子炉で発生させた発電用の蒸気を冷却するために大量の海水を使うためである。
津波に対する警戒よりも海水の必要性が優先した立地条件であることは誰の目にも明白であろう。

結局、無知な国民は最後の最期まで騙され続けなければならないのである。
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