久しぶりになってしまいました。
バタバタと日々が過ぎていき、あっという間に12月です。今年も残すところあとわずか、コロナに振り回された いや、まだ振り回されている1年でした。
先日相談を受けた症状です。
普段から来院されている方ですが、少し前から耳鳴り(キーンというようなもの)が出てきてしまったとのこと。
すぐに耳鼻科に行って診察を受けたようですが、突発性難聴などの急性期とかではなく、「うーーん 治らないね」と先生がいったんは言ったけど、訂正して
「耳鳴りが治るのは本当に難しいだろうね。治るかもだから様子見て」的な感じで言われたようです。
ひとこと目の 治らないね というセリフが頭から離れないようで・・・
何か漢方薬で治療ができないか とご相談でした。
私は耳鼻科の専門ではないのですが、耳鳴りが治りにくい というかほとんど治らないようだということや、ビタミン剤などで経過見ることが多いというのは存じていました。じっと治るのを待つのは嫌だということでしたので、耳鳴りに効果があるといわれている漢方薬を処方してみました。
耳鳴りは キーンという高音性の耳鳴りと低音の耳鳴りがあります。
低音障害はどちらかといえば水の偏りが関係していることが多く、高音は循環障害が影響していることが多いといわれています。
そのため、水に関係するような場合は五苓散や柴苓湯、逆に高音の腎虚や循環障害に影響される場合は牛車腎気丸や八味地黄丸、釣藤散などが効きそうです。
また更年期障害などに伴う場合は加味逍遙散や当帰芍薬散などで対応できるかもしれません。
耳鳴りが完全になくなることは難しいとおっしゃる耳鼻科の先生は多いです。
耳鳴りを消すのではなく、いかに苦にならなくなるまで抑えられるか というところが西洋医学・東洋医学の複合で達成できれば良いかなと思います。
薬の効果がどうであったか、次回外来でお尋ねするのも楽しみです。どうか少しでも症状改善されていますように。