むかしからの田舎の山地で、春先に顔をだすコシノカンアオイ(越の寒葵)が大好きだった。このコシノカンアオイにギフチョウが集まると知ったのは東京にでてからである。そんなこともありカンアオイのほとんどに興味をもっている。タマノカンアオイ(多摩の寒葵)は1キロ分布を広げるのに1万年かかると言う説がある。多摩丘陵では都市開発で生育地が大幅に縮まってはいるが、多摩丘陵を代表する植物に違いない。実はこの両方の植物が庭にある。コシノカンアオイは実家の山から二十数年前に持ってきたもので、この頃はギフチョウの存在もあまり知られず、保護の対象にもなっていなかった。一方、タマノカンアオイは乱開発される丘陵から、これも二十数年前に、いわば保護したものである。いまでは両方ともかなり増えている。また山野草仲間からはどこでも見られるカントウカンアオイ(関東寒葵)とこのランヨウアオイ(乱葉葵)を譲ってもらった。従って庭には4種類の寒葵がならんでいる。今年もランヨウアオイから、多くの小さな葉がでてきたのが画像に見える。乱葉葵/ウマノスズクサ科/カンアオイ属。山地や丘陵の林内に生える多年草。葉は薄く光沢があり、基部は深い心形で両側片はやや外側に張りだす。萼筒は太鼓形で上部はくびれる。名前の由来:カンアオイの仲間で葉の形から名前が付いたと言うが少し説明が難しい。花期:3~5月。【山野草の索引へ】
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