楽しい 句集 と 歌集 

新聞などの、句/歌集評。俳壇/歌壇を、転載致します。

458 俳句 年間賞 讀賣新聞14-1-20.27

2014年02月15日 | 句集
讀賣新聞14-1-20.27 より転載   (458)
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 ◇1 昭和の日父は水漬くか草むすか 神奈川県 中島やさか
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【評】  (矢島渚男)
 「囀(さえず)りの森に闖入(ちんにゅう)してひとり」
 「園丁のシシフォスのごと落葉掃く」
など意欲的で清新な作品を寄せられた中島やさか氏を推す。
平成が震災の時代とすれば昭和は戦争の時代であった。
この句は「海行かば」の歌を敷いて、戦争へ行ったまま死に場所もわからず遺骨も帰らないと、父を詠(うた)って衝撃を与えてくれた秀句である。
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 ◇2 友の子も吾子も頼もし運動会   京都市 島野 紀子
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 【評】(宇多喜代子)
どもが大勢の前でその体力のほどを競い合う最初の機会が学校での運動会だろう。
そんな場で、お母さんは勝敗ではなく、子が自分の手を離れたところで走ったり飛んだりするようになったことを「友の子」をともに視野に入れて「頼もし」と 思っている。
どの子も健やかであれ、と祈る気持ちで選んだこころ和む人事句である。
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 ◇3 雪が立ち雪に立つ白鷺になる   鹿角市 石川ゆみこ
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 [評]雪が立つ、という謎のような 言葉の魅力。
「雪が立ち」と「雪に立つ」の、助詞を違えたリフレインの効果。
最後に、それが白鷺だと分かる映像の美しさ。しかもそれは白の中に白を点じた真っ白な景である。
俳句にはさまざまな良さがあるが、純粋に美しい、こんな俳句があっていい。
さらにこの句は正確な写生でもある。
(正木ゆう子)
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 ◇4 雷鳥の子に初めての人のこゑ   川崎市 沼田広美 広
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「評」高山に住む雷島の雛に、人間の声が届いている。
親鳥は「もっとも危険な、決して近づいてはならない生き物」と指導しているだろう。
しかし、雛にとっては、何やら楽しげな声として聞こえていて欲しい気もする。
人の立場から詠んでいるのではなく、雷島の子の立場からであるのがいい。
ひたすら無垢(むく)なものが描き出されている。
  (小澤 實)
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  ・(ひと)竹宮惠子さん 京都精華大の学長になる漫画家
    朝日新聞 2014年2月7日05時00分
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