青木の犬考手帳

貴志川ドッグスクール 公認一級訓練士 青木純二
問い合わせ先 和歌山県動物愛護センターホームページを参照

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インターネットの活用

2018-01-23 | Weblog
昨年6月に学術誌「Nature Ecology and Evolution」にベルギーのルーヴェン・カトリック大学の研究者が、昔の猫のDNAを調べた結果を論文で投稿していました。今までイエネコは5000年くらい前にネズミから食料などを守るために家畜化された、っていうのが定説でしたが、この論文ではそれよりもかなり前、9000年~1万年くらい前に、ネズミを追って自分からヒトとの共存を開始した、とされています。面白いですね、こういう学術論文を読んで情報を集めるのは大切です。数年前に「彼女が自分のチワワに咬まれそうになって怖がっている」という質問に「犬にどっちが強いか、思い知らさなければダメです」って回答しているしつけ(?)のサイトがありました。このような考え方が広まってしまうのは恐ろしい事です。ちょっとした事を調べるのにインターネットはとても便利で、外国の論文なども閲覧する事が可能ですし、画像や動画の情報も見られます。ただしネット上で拡散されている情報がすべて正しいわけではない事は注意しなければなりません。
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「体罰」を考えてみます

2018-01-17 | Weblog
先日フェイスブックで「訓練所に訓練に出した柴犬が体罰によって眼球摘出手術を受けなければならなくなった」という記事がアップされていました。未だにそういう訓練士がいる事にビックリしました。私の若い頃は「叩く、蹴るは当たり前」ってところがあったのは事実で、訓練士に蹴られて内蔵破裂で死亡した、なんて話もありました。どうして「体罰」を与えるのでしょうか。「云う事を聞かないから」「逆らって咬もうとしたから」「粗相をしたから」等々理由はいろいろあるかもしれません。それと飼い主が罹っている「アルファシンドローム(権勢症候群)」・・・飼い主が「自分がボスでボスに逆らう犬は許さない、逆らったら痛い目に遭う事を教えてやる」って考える・・・なんてケースもあるでしょう。でも考えてみて下さい、犬達は人の言葉を全て理解できる動物でしょうか?いや、理解できるわけがありません。犬達は「言葉を聞いて→何か行動して→その結果嬉しかった」で覚えていきます。犬だけではなく人を含めた生物は「自分のやった行動の結果が自分にメリットがあったかデメリットがあったか」で学習していくのです。「叱られた(怒られた)」場合に「どうして叱られたか」を理解できるのは人間だけです。犬にとって「叱られた」って事は「イヤな(コワイ)事をされた」って事です。ましてや「体罰」はモノ凄く恐ろしい事をされた、と学習します。「体罰」の最大の欠点は「誰がやったか分かってしまう」事です。そして厳しい「体罰」を加えられた犬は「同程度か、より強い体罰を加えなければ」従わなくなります。そしてそれ(強い体罰)を加えられない者、とくに弱い者に対する攻撃性が強くなってしまいます。「困った事をやったら叱って治す」のではなく「困った事が出来ない工夫をして、同じ条件で困った事をやらなかった事」をしっかり褒めてその行動を強化する事が大切です。特に仔犬の頃からその習慣をつけて行かなければならないのです。
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この季節、愛犬の熱中症に注意しましょう

2017-07-12 | Weblog
貴志川の河川敷や平池緑地公園、県立愛護センターで愛犬の散歩に来られている方に「犬の熱中症予防チラシ」を配り出してもう14年になります。最近はあまり見かけなくなりましたが、真夏の炎天下に犬を連れて河原にバーベキューに来る方がとても多い時期がありました。日向にキャリーケースに入れたまま置かれて、中で死亡したシーズー、足の裏を火傷して悲鳴を上げていたダックスや飼い主さんに「熱中症に気をつけて下さい」と話している横で倒れて抱いて川に飛び込んだ雑種犬などもありました。それとバーベキューをやっている場所の怖さは捨てられた肉の匂いがついた竹串や焼いた鶏の骨(生なら大丈夫)などが捨てられている事もあります。しつけ方教室に来られる方でも「拾い食いを治したい」って方も多くいます。忘れてはならない事は「犬が咥えてしまったら、もう手遅れ」という事で、咥えている物は犬の財産であり「放せ」の訓練をしっかりやってある犬は別として、取り上げるには愛犬と闘わなければならないでしょう。それだったら「咥えさせない」事が最も大切で飼い主さんの責任でもあります。それと普段から「呼ばれたらアイコンタクト」「マテ」などをしっかりと習慣化できていれば咥える事を止める事も出来るのです。問題行動をやったら叱ってやめさせる、のでは無く、問題行動が出来ないような環境設定をする事が大切です。
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基本に戻って「しつけ」を考えませんか。

2017-05-28 | Weblog
すごくサボっていました(すみません)。
しつけ方教室をやっていて一番感じるのは犬は困った事したら「叱れば、それをしなくなる」と思っている方が大半なのです。
「叱る」は人間では「それは良くない事だから、それをすると人に迷惑になる」という意識で教えると思います。
犬の場合も目的は同じなのでしょうが、言葉や思考がヒトと違う生物である犬には「それは良くない事だ」という理屈は教える事は不可能です。
「なんでウチの犬は云う事を聞かないの」って相談は多くありますが、私がリードを持って誘導するとちゃんと従います。「やり方がその犬に合っていない」んです。以前もアップしましたが、「体罰を伴う訓練をした犬」は同じ体罰が出来ない人の指示には従わなくなります。同じ事が家庭でも云えるのです。ご家族全員が「同じ=一貫性」を持って愛犬に接していますか。だからお預かりした訓練犬は卒業してから「飼い主の訓練」が始まるのです。ただ私の場合は強制的方法はやらないので、教室で教えるのは「タイミング」と「褒め方」の指導です。
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愛犬との災害対策

2016-11-27 | Weblog
今週の水曜日(23日)に我々「和歌山動物愛護推進実行委員会」主催の「どうする?災害時に備えたペットの救護対策」というイベントがおこなわれました。和歌山市にあるビッグ愛を会場にして、県や市、動物福祉協会、愛玩動物協会、動物病院協会、災害救助犬協会などの公益社団法人の後援受けて実施されました。一般から100数10名の参加者が数10頭の犬や猫を連れて参加されました。このイベントは環境省の「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」に基づいて、我々犬のしつけ方の指導員が災害時に備えた、普段からのしつけ方などをお話しました。さらに、元自衛官である和歌山市危機管理局主幹による、阪神大震災や東日本大震災、熊本の震災への救護出動体験や福祉協会顧問の山口先生による「同行避難にむけて」などの講演もしていただきました。昼休みには外の駐車場で和歌山市消防署による「ペットとともに避難体験」も実施されました。災害時は突然起こります。その時にあわてて対応する、愛する犬猫達と同行避難ができない、などの問題を少しでも軽減するのが「普段からのしつけ方(好ましい生活習慣の構築)」なのです。他の犬を見たら吠えてしまう、ハウス(キャリーケース)に入らない、他所の人を怖がる等々の問題も「社会性の構築」と「普段からの愛犬とのつき合い方」で改善されるのです。今日教えて、明日から良くなるなんて都合のイイものではありません。一週間でダメだったら、一ヶ月、一ヶ月でダメだったら半年、と根気よく続けていくことが大切です。まず、「ハウスに入って安心して大人しくしていられる」、から初めてみませんか?東日本大震災の時に地震に驚いて押し入れに逃げ込んだ多くの猫達が呼んでも出てこずに、津波に飲み込まれて死んでいったそうです。「ハウスは安心」という習慣が作られていれば、何割かは助かったと思います。
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