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三国志コラム「カイ越とカイ良について」

2005-06-17 20:31:28 | 三国志コラム
朝香祥三国志・角川版「運命の輪が廻る時」で、自分でも錯覚・混乱していた蒯越と蒯良について調べてみました。

蒯越、字は異度(いど)。襄陽郡中廬県の人。荊州に赴任した劉表に招かれ、荊州を平定する。
後に荊州を手中にした曹操に「異度を手に入れたことの方が嬉しい」と言わしめる。
「演義」では蒯良の弟で、出身地も異なる。兄・蒯良ゆずりの馬相見の知識で、劉備が劉表に贈った馬が凶馬「的盧(てきろ)」と見抜き、手放すよう勧める。
また、蔡瑁の劉備暗殺計画にも加担する。

蒯良、字は子柔(しじゅう)。蒯越と同姓で同郷だが、兄弟であるかどうかは不明。役職名も不明。
蒯越と共に劉表に招かれ、荊州を治安の面から平定する。
「演義」では蒯越の兄。呂公に策を授けて孫堅を死に至らしめる。

…この事から、蒯越は孫堅の死には関与していないと考えられます。孫堅の死の諸説については省きますが、私小説では「正史」「演義」とをミックスしているようです。余計、混乱してしまいました…。
「正史」の同姓で同郷だが血縁関係は不明というのが、色々想像を挟めそうです。

参考文献:「三国志 人物事典」(小出文彦/新紀元社)・他