京都3日目の朝は、前日のようにのんびりしていられません。
嵯峨から亀岡まで、トロッコ列車の切符をとってあったからです。
まず、元気の元の朝食。
「旅館の朝ごはん」 は、どうしてこんなにお腹に入っちゃうんだろう・・・
炭の入った湯豆腐の器、お豆腐も、ビョ~ンと伸びた土瓶のお出汁も、熱々です。
これを作る職人さんが、減ってしまったのだそうです。 木のいい香り・・・
いろいろ面倒を見ていただいた女将さんや仲居さんとお別れし、トロッコ嵯峨駅へ。
よく手入れされたお庭に、線路が通っている感じ。
ホームに入ってきたトロッコ列車、待つ人たちが、一斉にカメラを向けます。
出発して、20分ちょっと。
山を眺め、保津川の流れを眺め、川下りの舟を眺め、トロッコ亀岡駅に到着。
乗船場から次々に出る舟に乗り込み、いよいよ 「保津川下り」 です。
私たち13人の命を預けたお三方。 もっと増水しているときは、5人就くそうです。
櫂を漕ぎ、竹ざおを挿し、舵を取り、途中で役目を交代しながら舟を操ります。
保津峡の紅葉は、始まったばかり。ほんの僅かに、色付く程度でした。
1時間に1本のトロッコ列車が、手を振る人を乗せて、上を走ります。
鴨や白鷺などの鳥が遊び、砂には、水を飲みに来た鹿や狸の足跡がいっぱいでした。
途中にある岩に、烏帽子岩だの、かえる岩だの、ライオン岩だのと名前がついて、
なるほど、そういわれてみれば、確かにそう見えてくるものです。
水が少なかったということで、1時間50分ほどかかり、終点・渡月橋が見えてきました。
穏やかな流れが多く、たまに、急流のスリルも味わって、面白かった~。
舟から下りて、船頭さんをパチリ。「無事に楽しませてくれて、ありがとう。」
さぁ、次はどうする?
母が、「テレビでよく見る、あそこ」 ということで、「化野(あだしの)念仏寺」 へ。
<西院の河原> <竹林>
ここは、弘法大師が、野ざらしになっていた遺骸を集め、埋葬し、供養したところ。
葬送の地らしい、静かな空気が流れていました。
水子供養のお堂の後ろに、美しく見事な竹林が、続きます。
参道の石段を登ってきたので、母と私は、竹林を、しばらくここから眺めるだけにして、
息子だけが、上の方まで行って、下りてきました。
「あと、行きたい所は?」 「たくさん見たから、もういいねぇ」
それでは、と、この旅の終わりに向けて、京都駅まで戻ることに。
京都駅の近くで、湯葉料理の遅い昼食 (ほとんど夕方) を摂り、お土産を見て、
17時32分発 のぞみ で帰ってきました。
朝早めの のぞみ で着き、夕方に発って、丸々3日間遊んだ京都。
真っ赤な紅葉は見られなかったけれど、木々の色が変わる直前の京都、
思ったより、いい季節なのかもしれません。
一箇所ごとにたっぷり時間をかけ、それぞれの雰囲気にどっぷり浸って、
何より、母に喜んでもらい、とてもいい旅行でした。
若い息子には物足りなかったかも知れませんが、おばあちゃま孝行ができたでしょう。
1週間経って、今頃は、京都、違う表情をしているんだろうな・・・・