BLロック王子小説「ディスティニーアンダー・グラウンド-ギターとスターに愛され過ぎた王子-」

 ★過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト遠藤麻也(まや)。運命の恋人・日向 諒と東京ドームに立つが…

★BLロック王子小説24-24「ディスティニーアン ダーグラウンド」

2021-04-17 22:11:00 | ★ディスティニー24章
 …とはいうものの…恭一の勤めている楽器店に着いてみると、麻也は例の一件があるので恭一にも他の人にも恥ずかしくなり、
「諒、恭一いるかのぞいてみて」
「は、はい?」
 いきなり麻也に言い付けられ驚いた諒だったが、言われるまま、長身をややかがめて、ポスターが貼ってあるガラス戸の奥をのぞき込んだ。
 二人とも、背中に道行く人たちの視線を感じて困ってしまうが…
「二人とも何やってんの? 早く入んなよ」
 店の中から恭一が慌てて出てきて、招き入れられた。
「ロックスターが先輩の子分にさせられてるの?」 
 恭一の言葉に三人で大笑いしてしまった。
「あれ? メシ行くの今日だったっけ?」
 二人に椅子をすすめてくれながら、恭一は尋ねてきた。
 恭一の様子は以前と同じで、麻也はすごく嬉しくなった。
「今日じゃないけど、デートならやっぱり楽器見たくなっちゃうじゃん。そしたら恭一の店になるじゃん」
 恭一は喜んでくれたが、麻也の横の諒はハラハラして、
「あ、でも、まだこの人リハビリ中なんで、今日はお手やわらかに…」
 すると、恭一はニヤりと笑い、
「いやあ、それはどうかなあ~実はいいギターが入ったんだよ…」
「あー、恭一さん、やめてえ~」
 


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