ハーメルン

『不思議な時間があるんだ　嘘だと思うかな
　一瞬ごとに誰でも　愛されるのさ』
　（『夜中の３時のロマンチック』　ｂｙアンジー）

　あなたが僕の知らないことを知っているように、

　僕もあなたの知らないことを知っている。

　例えばあなたの夢や望みをかなえる方法だとか、

　あなたがもっと幸せに暮らせる方法だとか。

　例えばあなた自身の価値だとかね。

　僕はあなたにとっては赤の他人だから、

　どう説明したところで耳を傾けてはくれないだろう。

　僕もあなたを信じ込ませるだけの言葉は持っていないし。

　それでもね。

　僕はあなたに知って欲しい。

　あなたの知らない世界があるってこと。

　その術を僕は知らないし、

　吹く笛も持っていないけど、

　あなたを連れ去りたいとは思っているのさ。

　あなたの笑顔がもっと輝くその世界にね。